From:高名一成
先日、アパレル関係の経営者の人と会いました。
彼はこれからコンサルティングをやりたいと考えていて、コンサル事業に関していろいろ質問されました。
まだ漠然とした考えのようだったので、具体的な話はありませんでしたが、
コンサルはどんなことをするのか?
どんな風に営業をするのか?
どんな風に料金設定をするのか?
など、たくさん質問をされました。
そして、今やっているのがアパレル事業なのにコンサルができるのかどうか?ということに不安を感じていました。
これに関する僕の答えは「できる」です。
例えば、身だしなみをコーディネートしたり提案するサービスを作ればそれはコンサルになりえるでしょう。
コンサルをしながら自分が取り扱っている商品を売ることだって可能です。
実際にこの分野のコンサルタントはけっこういるので、できないことはありません。
業界は違いますが、家具メーカーのIKEAにもコンサルティングサービスがあります。
正式名称は忘れましたが、なんちゃらコンサルみたいな名称をつけてきちんと商品化しています。
コンサルタントがどんな部屋にしたいかという希望や困っていることをヒアリングし、部屋のコーディネートをしてくれるサービスで、
お客さんはコンサルタントのアドバイスを参考にして部屋のイメージを作り家具を買うというのが一連の流れのようです。
そもそも、コンサルティングというサービスはその分野の知識量がお客さんより多ければ成り立つサービスです。
アパレル業界で勤めているのであれば、アパレルに関しては当然お客さんより専門的なことを知っているはずです。
ですから、お客さんのなりたい姿や、お客さんにピッタリなものを提案するのはそう難しくないでしょう。
お客さんの要望や悩みをヒアリングして、それに対してフィードバックすればコンサルになります。
そして、これはほとんどの業界で同じことが言え、専門性があるビジネスをしているのであれば、コンサルを商品化することはそう難しくありません。
僕は個人的に全ての業種はコンサルをするべきだと思っています。
専門家の見地から見込客を診断し、必要であれば自分の商品・サービスを提供する流れで営業をすることが望ましいと考えています。
これをすれば売り込みにはなりませんし、お客さんの問題を解決するのに一番最適な商品を売ることができます。
それに、コンサルをしながら営業をすると値段を叩かれることはほぼありません。
自分の理想通りの値段で売ることが可能です。
税理士事務所であれば、税務会計の専門家として顧問先の経営を見ていますよね。
そして何をすれば良くなるのかアドバイスしているはず。
これはコンサルという名前がついていないだけでコンサルと同じことです。
営業の時に税務顧問を売るのではなく、コンサルをしてから売るという意識とプロセスを踏めば、従来の顧問料より高い契約をすることができます。
今、テクノロジーの進化により様々な業種やサービスがコモディティ化されてきています。
今後価格競争に巻き込まれず生き残るサービスはクリエイティブなサービスだけになる可能性がとても高いです。
そのクリエイティブの代表格がコンサルティングです。
これからさらにコンサルティングを導入する業界が増えてくるはずです。
僕は税理士事務所はコンサル業界のパイオニアだと思っています。
ぜひ、コンサル業界を引っ張っていってください。
ー高名一成