from 福元友則
コロナ時代に生き残れる会社、社長には共通する特徴があります。
それは「社長の仕事は、マーケティング」であると思っていること。
僕がこれを言うとポジショントークっぽくなってしまうのですが、たくさんの社長を見てきてこれは間違いない事実です。
こういう事をいうと、それは規模の小さな会社の話だと思われることもあります。
しかし、これも違います。
会社の規模の大小は関係ありません。
例えば、ユニクロの柳井会長はどんな仕事を他に移譲してもチラシの最終決定は絶対譲らないと聞いたことがあります。
ユニクロのような知名度抜群で、しかも商品力が高く、また価格優位性もある会社であってもそうなのです。
またハズキルーペの会社の社長であり、自らあのCMを作った松村謙三さんも同様のことをおっしゃっています。
マーケティングこそトップの仕事だと。
「自分の頭で考える」
の中で最初にそのことをおっしゃっています。
以前、雑誌か何かでなぜあれだけCMを打つのか?という質問に対して、ハズキルーペの模造品がたくさん出てくるからたくさんCMを打つことで消費者が間違えて模造品を買わないようにしたいというような趣旨の発言を聞いてなるほどなと思ったことを思い出しました。
商品を真似ることはできても、マーケティングを真似ることはできない。
マーケティングで差別化戦略に取り組んでいるのだなと。
またこの本を読むまで存じ上げませんでしたが、事業再生の会社を経営されている方のようで買収した会社を再生するために商品開発したのがハズキルーペとのことでした。
このように社長が自分の仕事がマーケティングだと思うようになると、今まで自分の間違った考えや行動によってビジネスチャンスや利益を逃していたことに気づきます。
うちの事業は◯◯だと思い込みすぎているのです。
もしくは◯◯屋だというセルフイメージが強すぎるのです。
例えば、墓石を売っているとします。
この社長にリピートが大事だと話をしても猫に小判です。
うちの商品はすぐにリピートするような商品じゃないんですよと得意げに返されるのがオチです。
ところが同じ墓石屋さんでもリピートに取り組む社長さんもいらっしゃいます。
墓石がリピートしないなら、他のものを売ればいいとパラダイムシフトしているのです。
商品は顧客獲得や顧客維持をするための単なるツールにすぎません。
どの会社でも時代とともに扱う商品は変わってきます。
事業そのものが変わっている会社も少なくありません。
ビジネスを商品中心からお客さん中心に変えると今まで見えていなかったチャンスがたくさん見えるようになってきます。
顧問先の社長にアドバイスする際には、ぜひこのことを伝えてあげてください。