From:高名一成
どんなにライバルが多くても、顧問先は必ず“一人の税理士”を選びます。
そして、その一人に選ばれているのが、今のあなたです。
ここで1つ考えてみてください。
なぜその顧問先は他ではなく、あなたを選んだのでしょうか?
あなたは、たくさんいる税理士の中から、なぜ選ばれたのでしょうか?
多くの税理士は、顧問先が「なぜ自分を選んだのか」を深く掘り下げていません。
だから「たまたま近かったのかな」「安いからかな」といった表面的な理由で片づけてしまいます。
すると、顧問先が感じている「本当の理由」を把握できないままになります。
では、本当の理由が分からないとどうなるのでしょうか?
それは、事務所が「自分の強み」を自覚できないままになる、ということです。
強みが自覚できていないと、
・営業でアピールするポイントが毎回あやふやになる
・ホームページやパンフレットに「他と同じような言葉」しか書けない
・顧問料を上げる根拠が見つからない
・結果的に「安さ」か「便利さ」でしか勝負できない
こんな状況になってしまいます。
「なぜ選ばれるのか?」を理解していなければ、強みを打ち出せません。
そうなれば顧問先にとっても選ぶ理由が曖昧になり、最終的に「じゃあ安いところでいいや」と値段だけで比べられてしまうのです。
顧問先が税理士を選ぶ理由は、自然に生まれるものではありません。
事務所側が「この理由で私を選んでください」と提示して、初めて顧問先はその理由を持つのです。
1つ質問です。
顧問先が「選ぶ理由」、ちゃんと用意できていますか?
よくある誤解
「実績を並べれば理由になる」
「資格や経験年数を語れば理由になる」
こう考える先生は少なくありません。
もちろんゼロではありません。
これは顧問先にとって「安心感」や「信頼感」につながる部分だからです。
ただ、問題はそれを他の事務所も同じように語っている、ということ。
「業界20年の実績があります」「○○件以上の顧問先を支援してきました」「税理士歴30年」
どれもとても立派なことですが、顧客の目からするとどこも似たり寄ったりに見えてしまうのではないでしょうか。
飛行機を選ぶときに「安全に飛びます」と言われても、それは当たり前すぎて理由になりませんよね。
一方で、「静音シートで快適に眠れる」「到着後すぐに入国審査を通過できる」といった違いがあれば、選ぶ理由になります。
実績や資格は信頼を支える“土台”にはなります。
しかし、それだけでは「選ばれる理由」にはなりません。
だからこそ、意図的に作り込んだ違いが必要なんです。
選ばれる理由は“作る”もの
その時に用意すべきなのがUSPです。
USPとはUnique Selling Proposition(ユニーク・セリング・プロポジション)の頭文字をとったもので、日本語では「独自のウリ」と呼ばれます。
そして、このUSPこそが顧問先があなたを選ぶ理由になるのです。
有名な例を挙げると、ドミノピザがあります。
当時、宅配ピザはどこも「味」や「価格」をアピールしていました。
そんな中でドミノは「30分以内にお届け。間に合わなければ無料」というUSPを打ち出し、一気に市場を牽引する存在になったのです。
USPは偶然に生まれるものではありません。
意図して作り込むことで、お客さんは価格以外の“選ぶべき理由”を持ち、「他ではなく、あなたに頼みたい」と思うようになるのです。
お客さんがあなたを選んだ理由は、一体何でしょうか?
ぜひ一度、顧問先に聞いてみてください。
その答えからヒントを得て「理由」を磨き上げ、USPに昇華させましょう。
そうすれば「価格だから」ではなく、「あなたじゃないとダメだから」という選ばれ方に変わっていきます。
顧問先があなたを選ぶ理由は「偶然」ではなく「意図的に作り込むもの」です。
-高名一成
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