From:福元友則
今、様々なビジネスがすごい勢いで変化していっています。
2018年はまさにビジネスモデルの大転換ポイントとなりつつあります。
例えば飲食店。
店舗型のビジネスの代表で、初期投資が大きい割にビジネスモデルの持ちが悪く5年待たないお店がたくさんあります。
その理由はいくつもありますが、1番の要因は初期投資が大きいこと。最初にお店を構える必要があるためどうしても投資額が大きくなってしまいます。
儲かるビジネスにしたければ客席の多い店舗にしないといけないのですが、初期投資が大きくなるため失敗する確率も高くなり、ハイリスクハイリターンになりやすいのです。
また売上の季節変動が激しいこともリスクを高くしてしまいます。
そんな飲食業界にも、新しい業態がでてきました。
「ポップアップレストラン」です。
ポップアップレストランとは、ホテルや空き店舗などを活用して、期間限定でオープンするレストランのことです。
こう聞くと、まだ自分のお店を持てないシェフが少ないリスクでやるイメージを持たれるかと思います。
ですが、ポップアップレストランを開くメインは無名のシェフではなく、有名なシェフなのです。
その中でも特に有名なのが、世界一のレストランと言われる「ノーマ」出身のイギリス人シェフ、ジェームス・シャルマンです。
彼は「20ヶ月で20ヶ国で20のレストランをやる」というプロジェクトの仕掛け人です。
少し前に、エベレストでレストランをやると話題をよんでいました。
標高5,300メートルにあるレストランですから驚きです。
今、飲食業も変わりつつあります。
今までは、飲食業はお店を構えなければできないものでした。なので、オーナーはシェフよりも上の立場だったのですが、ポップアップレストランのような業態がでてきてわかるように、立場が逆転しつつあるのです。
オーナーがシェフを雇う時代から、シェフがオーナーを選ぶ時代になっていっているのです。
なぜこんなことが可能になっていているのかというと、主にSNSの普及によるものです。人と人がエリアや時間関係なく直接つながることができるようになったからなのです。
この流れは飲食業界だけのものではありません。
ほとんどの業種に起きつつあるトレンドなのです。
スキルや知識のある人は、会社で働かくのではなく、プロジェクトごとに集まるようになってきています。
会社が専門家を雇うのではなく、専門家は働く場所を自分で選べる時代になりつつあるのです。
色んな企業に求められる専門家であれば、そのニーズはとんでもなく広がるでしょう。
面白いプロジェクトから次のプロジェクトへと渡り歩く専門家が増えているのです。
この流れに従い、会社は良い人材を採用することが難しくなります。
面白い仕事、面白いプロジェクトをやらないと人を集めることが難しくなる時代が来ているのです。
反面、専門家にとってはビジネスチャンスです。
今よりもさらに専門性を高めたり、魅力的な仕事を展開していくことがこれからの経営に求められることになるのです。
ー福元友則