マーケティング

10年、20年続く税理士事務所になるために◯◯を作ろう

From:高名一成

 

先日セッションしたある先生が、こんなことを言っていました。

 

「うちは紹介で十分回っているので、特に集客はやっていません」

 

この言葉、実はけっこうよく聞く言葉です。

 

ふつうに考えれば、紹介で回っているのは事務所として理想の状態です。

 

広告費もかからないし、高成約率。

 

「紹介=いい事務所」というイメージも持て、自己肯定感も上がるでしょう。

 

でも、僕はこの言葉を聞くたびに、少し心配な気持ちになります。

 

「紹介で回ってる」が
一番ぐらつきやすい時代になってきた

 

心配になる理由はシンプルで、紹介はコントロールできない集客方法だからです。

 

紹介って、紹介元の都合・タイミング・気分次第で動きます。

 

紹介元の社長が「そういえば、あの先生いいよ」と思い出した瞬間に動き、思い出さなければ動きません。

 

今月売上が欲しいなと思った時に、今月紹介してください、なんて言って紹介してもらえる可能性はほぼありません。

 

つまり、紹介は相手任せの集客なんですよね。

 

それでもこれまで紹介で回ってこれたのは、業界全体に紹介の循環があったからだと思います。

 

顧問先の社長、銀行担当者、他士業の先生などなど。

 

いくつものルートが重なり合って、ぐるぐる回ってきました。

 

ただ、ここ数年、その循環が、回らなくなってきています。

 

(そもそも論で言えば、売上に関することを自分がコントロールできない状態にあるのはリスクが高すぎます…言い換えるとリスクヘッジが全くできていない状態ということです。)

 

紹介元はあと何年、現役でいるんでしょうか

 

例えば、先ほど出した、顧問先の社長、銀行担当者、他士業という3つの紹介元。

 

銀行担当者は、一般的に2〜3年で転勤があると言われています。

 

ようやく事務所の事情を覚えてくれた頃、あるいは紹介の連鎖ができてきた頃に紹介ルートが切れたという話は珍しくありません。

 

顧問先の社長は、もっと深刻です。

 

中小企業のうち後継者不在の会社は半数前後。

 

経営者の高齢化もずっと進んでいると言われています。

 

社長が事業をたたんだら、紹介ルートが1本、まるごと消えるということです。

 

他士業の先生も、状況は同じです。

 

司法書士、社労士、行政書士の平均年齢は50代後半という高齢化業界です。

 

紹介の口になってくれていた先生たちも、順番に第一線を退いていくということです。

 

紹介の網目になっていた人たちは、業界の内側でも外側でも、同じスピードで抜けはじめています。

 

実際、紹介が減ってきたという話を聞く機会が増えてきましたが、このような影響が表面化してきているのでしょう。

 

そして、これからはもっと加速度的に進んでいきます。

 

それなのに「紹介で十分」と言ったままでいると、ある時から新規が増えないという状態に直面することになります。

 

紹介で回っているのは強みではなく、いまはまだ運良く回っている、と捉えなおすぐらいでちょうどいいかもしれません。

 

自分でコントロールできるルートを
1つだけ持っておく

 

ここで大切なのは、紹介をやめろという話ではありません。

 

紹介は確かに強い集客チャネルなので、これからも大切にしたほうがいいと思います。

 

ただ、それと別に、自分でコントロールできる集客ルートを1つだけでも持っておく。

 

これが、重要です。

 

自分でコントロールできるとは、自分の判断で動かせて、自分のペースで増減できるルート、という意味です。

 

強い企業、成長している企業は必ず自分たちで顧客獲得できる手段を持っています。

 

LP、SNS、セミナー、広告など、何でもいいから1つ、紹介以外のルートを持っているか、持っていないか…ここが、これから先の事務所の強さを大きく変えていきます。

 

あなたの事務所の集客は、
いくつのルートで成り立っていますか?

 

紹介の1本だけで成り立っているなら、その先生は本当に優秀な先生だと思います。

 

紹介だけで回せている事務所というのは、品質も人柄も信頼できる事務所だからこそ、成り立っているはずですから。

 

ただ、その優秀さが、今後5年・10年でも同じ強さで効き続けるかというと、その保証はありません。

 

ぜひ一度、紹介元のリストを思い浮かべてみてください。

 

その人たちが10年後、何人現役でいるでしょうか。

 

そこに少しでも不安があるなら、紹介とは別のルートを、いまから1つだけ用意しておく。

 

これはマーケティングに取り組むということです。

 

これがこれからの事務所を守る、いちばん地味で、いちばん強い手だと思っています。

 

-高名一成

 

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