From:高名一成
先日、家族で新宿の伊勢丹に行きました。
僕はオリーブオイルが好きで新宿伊勢丹には専門店があるので物色しに行ったんです。
このお店はオリーブオイル専門店だけあって数えきれないほどの種類があります。
なので、なかなか決められなかったんですが、あるオイルの香りを嗅いで即決しました。
その香りがとても衝撃的で……香りを嗅いだ瞬間から僕も奥さんもヨダレが止まらなくなってしまったんです。(汚い話ですいません。ちなみに娘はイヤがってました笑)
そんな体験をしたせいでしょう。そのオイルに決めざるをえませんでした。
その後も伊勢丹をぶらぶらしていろんな店舗を見てまわりました。
いま百貨店業界はとても厳しい業界と言われていますが、新宿伊勢丹はそんなそぶりも見せないくらい活気で賑わっていました。
新宿伊勢丹といえば、かつて百貨店の中で世界一の売上を誇った店舗です。
しかし、そんな世界一の百貨店にも苦境はありました。
最近でいうと、2019年に消費増税の反動で売上が大きく低下。
翌年2020年から奮起しようとした矢先にコロナが発生。
社会情勢の影響を受けて業績が大きく低迷しました。
ですが、それ以降は売上が回復し業績も好調。
バブル全盛期の最高益を更新したそうです。
業績低迷から、たった1〜2年で過去最高益。
にわかには信じがたいマンガのようなこの状況、、、その秘密は伊勢丹(三越伊勢丹グループ全体)のマーケティングの変化にあります。
大手のマーケティングといえばマス媒体を使って、たくさん集客するというのが昔からのセオリーです。
ですが、伊勢丹(三越伊勢丹グループ全体)は2021年からやり方を変え、マスではなく個々のお客さんにフォーカスするようにしました。
誰でもいいからとにかく店舗にきてもらうマーケティングから、既存客に2回、3回ときてもらうマーケティングにシフトチェンジしたんです。
アプリ会員やカード会員のニーズを汲み取り、そのニーズを満たす提案をすることで業績を伸ばしています。
その取り組みの中でも、新宿伊勢丹はVIP客へのマーケティングには特に力を入れていて、VIP客だけが来店できる日を作ったり、ワインツアーやパーティーなどVIP客に向けたイベントをやることで客単価を大幅に高めることに成功しました。
今では上位5%のVIP客の売上がシェア50%を超えているそうです。
既存客のリピートに取り組み、VIPを優遇して客単価を高めていく、、、
これはまさに中小企業がやるべきマーケティングのお手本です。
ぜひこの伊勢丹の取り組みをお手本として個々のお客さんにフォーカスしたマーケティングに取り組みましょう。
このブログではいつもこのことをいろんな言い方でお伝えしているつもりですが、今日は伊勢丹の事例をシェアすることで再確認してほしいと思ってシェアしました。
そして僕たちは、この事例からもう1つ理解しておかなければいけないことがあります。
それは競争の激化です。
これまで個々のお客さんにフォーカスしたマーケティングは中小企業のためのもので、細かいことをやるのが苦手な大手はマスマーケティング一本でした。
しかし、スマホやテクノロジーの進化により大手も細やかなマーケティングがやれるようになったので徐々にシフトチェンジしています。
中小のマーケティング市場に大手が入ってくるのでマーケティングの難易度はまた上がるでしょう。
そんな市場環境の中で重要になることは「早さ」です。
先行者利益なんて言葉がありますが早さは重要です。
マーケティングの仕組みは一朝一夕で出来るものではないので早くやりましょう。
お客さんとの絆も早く作っておくことに越したことはありません。
中小でマーケティングに取り組んでいるところはまだまだ少ないので、早さを意識して取り組みましょう。
そしてもう1つ重要なことがあり、これは最も根本的なことです。
それは「差別化」です。
競争が激しくなればお客さんの選択肢は今までより増えるので、他との違いがより重要になります。
違いがないと、待っているのは価格の下落、顧客の離脱、新規契約がとれないetc…とにかく不利益なことばかりです。
差別化はビジネスをする上で、永遠に追い求める最重要テーマです。
ぜひ顧問先へ差別化の重要性を教えてあげてください。
そしてあなたの事務所もいち早く差別化に取り組みましょう
ー高名一成
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