From:高名一成
前年比19.2%増。
これは、売上のことではありません。
2017年の飲食業の倒産件数のことです。
世の中の会社全体の倒産件数は低水準で推移している現状にも関わらず、飲食業だけは2年連続で倒産件数が前年を上回ってしまっているそうです。そして、その8割が販売不振での倒産とのこと。
その中には、ワンコインピザの「NAPOLI」や40店舗を構えるステーキレストラン「KENNEDY」など有名なお店も含まれています。
これらのお店は僕も行ったことがありますし、いつもお客さんがたくさん入っていて賑わっていた様に思えたので、このニュースを見た時はビックリしました。
と、同時に飲食店の経営が悪くなる、よくある状態におちいっているのではないかと思いました。
飲食業は始めるのはカンタンですが、継続させるのは非常に難しいビジネスだと言われています。事実、7割がお店が出して3年以内に倒産していると言われています。
実際に僕たちも飲食店の売上に関する相談はよくいただきます。
その中には、毎日お客さんがたくさん来店していて売上は悪くないというお店もけっこうあります。
ですが、今よりもっと成長するために売上を増やしたいというより、今の状態だと資金繰りが大変なため、売上をもっと増やしたいという類の相談です。
でも、このお店はすでにたくさんお客さんが来店していて、すでに忙しい状態です。なので、相談内容はもっと効率よく集客する方法や、新店の出店戦略に関する相談です。
でも、実はここに飲食店の資金繰りがよくならない大きな問題があります。
集客すれば儲かる?
多くの飲食店はたくさんの新規客を集客をして売上を増やそうとします。
なので、満席になった時点で売上の上限はほぼ決まってしまうんですね。でも、資金繰りがよくならないので、新規出店をして新しく集客するための箱を作るしかない。多くの飲食店はこんなスパイラルにはまっていいます。
ですが、ここで残酷な事実があります。
それは、たくさん新規集客しても資金繰りはよくならないということです。
なぜなら、新規集客をうまくやるには、他のお店より価格を下げることがポイントになるからです。
価格を下げるからこそ、一見客の関心を集めることができ、「一度入ってみようかな」と思われやすくなります。
ということは、通常得られるはずの利益を削って集客していることになります。さらに、集客には広告宣伝が必要になるので、そこでもコストがかかります。
つまり、新規集客とはたくさんのお金が必要になる売上の増やし方なのです。
なので、お店は満席でいつも忙しく、売上は悪くなくても、出て行くお金も多いので、資金繰りが厳しいという状態になってしまいます。
ここで、本来考えなければいけないことは、新規集客以外で売上を増やすやり方です。これをやることで、資金繰りの問題も解決することができます。
売上というのは、新規集客のことだけではなく、一見客をリピートさせる、もしくは客単価を増やすことでも増えていきます。
ちなみに、この2つのやり方は、すでにお店に来店しているお客さんに対してやることなので、新規集客より難易度は低く、お金もかかりません。
しかも、時間をかけることなくすぐに取り組むことができるので、もし、あなたの顧問先に同じ様な状態のお店があれば、こういったことをアドバイスするだけで、資金繰りの改善をすることができるかもしれません。
ぜひ、巡回監査の時にこんなことをアドバイスしてみてはいかがでしょうか?
けっこう即効性があるアドバイスになるはずですよ。
ー高名一成
PS.
昨年末にこの具体的な方法と事例を解説するオンライン講座を期間限定のキャンペーンでリリースし、好評のうちに終了しました。
ですが、ある理由により明後日より再度期間限定でキャンペーンをやることにしました。見逃した方や検討中のまま期間が過ぎてしまったという方は楽しみにしていていください!