From 福元友則
起こった問題にうまく対応するよりも問題が起きないように予防することのほうが重要です。
業績のいい会社の社長に共通する特徴の1つです。
そのためには問題にきづいて、その問題が起きないように計画をたてることです。
これをすることでもしかしたら繰り返し起きている問題に対処しなくても済むようになるかもしれません。
しかし業績のよくない会社の社長は計画をたてることに価値を感じてくれません。
業績がいいから経営計画をたてる余裕があるのか、それとも経営計画をたてるから業績がいいのか?
これはだちらとも言い切れません。
しかし業績のいい会社の社長は計画をたてることに価値を感じてくれるのも事実。
ではなぜ顧問先の社長は経営計画をたてる重要性にきづいていくれないのでしょうか?
それはもしかしたらこの問題のせいかもしれません。
僕も以前はこのことについて勘違いをしていました。
忙しかったり大変だったりする時、人は重要な問題にしか対処できないと思っていました。
何かとても大変なことが起きたとき、大きな問題しか目に入らず小さな問題は見過ごされると思っていました。
しかし実際は逆なのです。
人は心のゆとりがなくなると大きな問題が小さな問題を締め出すのではありません。
小さな問題が大きな問題をしめだしてしまうのです。
例えば資金繰りの問題を抱えている社長がいます。
この社長が銀行から融資を受けることで資金繰りを解決すればいいのですが、銀行以外のことから借り入れをしたり、税金などの支払いを繰り延べたりして、資金繰りをどうにかしてしまう社長もいます。
銀行から融資を受けるより、そのほうが手軽にできたり、すぐにできたりするからという理由でそういった選択をしていまうのです。
さらに一旦資金繰りの目処をたてたら、売上アップやコストカットなどをして経営体質を改善しないといけませんよね?
でもまた困ったら借りればいいやと思っている社長も少なくありません。
先生も一度はこういう社長の相談にのったことがあるでしょう。
なぜそうなってしまうのか理解できないかもしれません。
でも問題に右往左往しているときには、視野が狭くなってしまっています。
長期的な計画をたてることも、戦略的に問題を優先順位づけすることもできなくなってしまいます。
考えることができなくなり、反射することしかできなくなります。
何か起きたことに反応することしかできない受け身の経営になってしまうということです。
問題が起きて資金的な欠乏や時間的な欠乏など欠乏感を感じると人は洞察力がにぶってしまいます。
すると先を見通すことができなくなってしまい反射しかできない受け身の経営になってしまうのです。
これは徹夜した後よりもこういった状況にあるほうが認知能力に悪影響を及ぼすこともわかっています。
例えばどんなに優秀な人であってもこうした状況に陥ってしまうということです。
もしかしたら先生の顧問先にもこういう社長がいるかもしれません。
残念ですが、これからこういう状況になってしまう社長もいるかもしれません。
こういう状況にならないようにできるのも、こういう状況になった社長の力になってあげれるのも顧問税理士である先生しかいません。
先生の経営支援が求められているところでもあります。
ぜひ積極的にアドバイスをして経営支援していきましょう!