From 福元友則
最近新しい営業手法に切り替える社長が増えています。
日本では営業はもっとも保守的な分野です。
日本の古くからの営業スタイルは営業属人性が高いからです。
社長の悩みの1つに自分が号令をかけても命令しても営業がなかなか動いてくれないというのがあります。
新しい商品を売ってくれといってもお客さんが買うといってくれないのでなどもっともらしい理由をつけられてしまうからです。
本当は自分があまりよくわかっていない商品を勉強してまで売りたくないというだけの理由だったりします。
また新しい商品をすすめることで今までの関係にひびが入るのではないかと考え、動いてくれない営業マンもいます。
また商品が良ければ売れるし、商品が悪ければ売れないという考え方が根付いています。
売れないのは営業のせいではなく、商品のせいだという考え方です。
こうした考え方を背景に営業は変革されず聖域化してしまっていました。
市場が成長している時にはこういったことも問題になりません。
売上を増やすのが営業の仕事ですから、売上が増えていれば問題ないからです。
しかし市場の成長がとまれば状況は変わっていきます。
1つの会社に1人の担当をつけるのはよくないから複数担当制にしようという動きもあります。
営業を分業制にしようという会社もあります。
(ちなみにアメリカなどはほぼ分業制だそうです。)
分業制の場合、アポをとる人、訪問する人、提案する人、クロージングする人などを別の担当にします。
これを行うことで営業マンの主観ではなく、様々な担当者からみた客観的な提案ができるようになるメリットがあります。
また分業もしくは専門化することでよりたくさんのお客さんをサポートすることができるようになり、その結果より精度の高い営業ができるようにもなります。
こうした流れはDXが進むにつれ加速していっています。
また商品の購買や商品開発のやり方も変わってきました。
今まではたくさん売れる商品がいい商品でしたが、それが変わってきています。
こうした変化の背景にあるのはマーケットシェアの向上が業績に直結しなくなっているからです。
以前はマーケットシェアを高めればおのずと収益性も高まっていきました。
しかし今はマーケットシェアが高くなったからといって収益性も高まるかといえばそうでもありません。
逆に収益性が低くなることもあります。
市場が成熟期に入るとマーケットシェアはあまり意味がなくなります。
変わりに重要になってくるのがカスタマーシェア。
ポケットシェアとも呼ばれます。
商品が売れた数ではなく、1人のお客さんの中でのシェア率を高めようという考え方です。
今、日本にある市場のほとんどは成熟期から衰退期を迎えている市場です。
おそらく顧問先の事業も成熟期か衰退期を迎えている可能性が高いでしょう。
なのにいまだにマーケットシェアを追いかけるような商品思考な営業のやり方だったら時代遅れになっています。
ぜひこれからの時代の営業方法、カスタマーシェアを高めるための営業方法をアドバイスしてあげてください。