From:高名一成
先日ある営業マンとあった時の話。
その営業マンは「実は営業が苦手なんです」と言っていました。
彼は営業が苦手な営業マンだったんです。
営業は職種の多さランキングでもTOP.3に入る職種なので苦手な人が多いのも珍しくありません。(むしろ苦手な人が多い!)
彼とはこれまで何度も会ってきましたが、仕事の悩みとか抱える問題の話はあまりしたことがなかったので営業が苦手だということを初めて知りました。
どちらかといえば、バリバリやりそうなタイプだと思ってたので内心驚きました。
何が原因でが苦手だと感じているんですか?と聞くと、クロージングが苦手だと言っていました。
ていのいい断り文句を言われ、それを覆すことができないみたいなんです。
営業をやったことがある人ならプレゼンをしてクロージングの時に「予算が、、、」「タイミングが、、、」みたいな断り文句を言われた経験はあるでしょう。
これを覆すために反論処理と呼ばれる営業工程を踏む必要があります。
反論処理は「◯◯と言われたら△△と言い返せ!」というようなハウツー本やノウハウは山のようにあるのでそれを見ればできるようになるでしょう。
反論処理が功を奏し、ほぼダメな状況を覆せることもありますが、僕は反論処理になった時点でその営業は負け戦だと考えています。
なぜなら、反論処理はどうしても言い訳に聞こえてしまうからです。あるいは言いくるめようとしていると、、、。
本来、反論というのは処理をするものではなく予防をするものです。
そもそもなぜ、クロージングの時に反論をされてしまうのかというと理由は2つです。
1つ目は論理的でないから。
2つ目はニーズの育成が甘い。
この2つがきちんとできていないとクロージングで反論をされてしまいます。
論理的でないものは論理的にしましょうということなんですが、最も大切なのはニーズの育成です。
営業とは見込み客の問題を見つけ、問題を教育し、問題を解決したいと思ってもらってから初めて商談に入ります。
この商談より前の工程がニーズの育成になってきて、ニーズを育てあげる前に商談をすると高確率で反論されます。
育成が甘ければ、見込み客はそこまで問題解決したいと思わないので、ていよく断られる可能性が高くなります。
ですから、売れる営業マンは商談よりニーズの育成に重点をおきそこにたくさん時間をかけます。
なお、ニーズの育成をしてから商談を行うと反論はほぼ出ません。(ていのいい断り文句はほぼ確実にありません)
出てくるのは反論ではなく、契約を前提とした質問です。
質問が終われば自動的に契約の話になるので、クロージングというのはほぼ無いに等しいくらいです。
ぜひ、これから営業をやる時には商談より前の工程でやる「ニーズの育成」に時間をさいてください。
見込み客の現状を理解し、どんな未来を描いているのか、何が問題となっているのか、その問題のせいどどんなことが起きているのか、こんなことをたくさん質問してみましょう。
これを聞いていくだけでもニーズの育成ができるようになります。
確定申告や決算はこういった質問をするのにいいタイミングなので、ぜひチャレンジしてみてください。
ー高名一成