経営戦略

ターゲットを絞ると売上が増えるのは嘘?!

From:福元友則

 

マーケティングとか経営の世界ではよく「ターゲットを絞れ」と言われます。

 

僕も昔は売上を上げるにはターゲットを絞るのがいいと思っていました。

 

ところがこれは万能薬ではありません。

 

ターゲットを絞ることで売上が増えることもあれば、逆に減ってしまうこともあります。

 

では、なぜターゲットを絞ると売上が減ってしまうのでしょうか?

 

例をあげてみます。

 

たまに田舎でおしゃれなカフェがありますよね。

 

周りは、田んぼや畑がある中におしゃれなカフェがあってもお客さんはそこそこしか入りません。

 

逆に昔ながらの喫茶店はお客さんで賑わっていたりします。

 

流行りの飲食店よりも昔ながらの定食屋のほうが賑わっているのも同じです。

 

なぜこんな状況が起きているのかというと、住んでいる人とお店がマッチしていないからです。

 

飲食店の場合、商圏は半径700mと言われています。

 

自分のお店から半径700m以内に住んでいる人に来てもらえるお店をつくらないとけっこうな確率でつぶれてしまいます。

 

飲食店は基本リピートビジネスなので、お客さんが通ってくれてなんぼな商売です。

 

ですから、商圏の需要を満たすお店をやるのが1番。

 

なので商圏内に他に店がなければ、ターゲットを絞ったりせず無難なお店をやるのが1番です。

 

こういったお店にターゲットを絞るなんてアドバイスをして相手がまにうけてしまうと大変です。

 

今いるお客さんが減るだけだからです。

 

ところが既にこういうお店が存在している場合はこういうわけにはいきません。

 

このお店からお客さんをとってこなければいけないからです。

 

なので、どういう差別化ポイントなら誰をとってこれるのか考えなければいけません。

 

お客さん側に選択肢がいくつもある場合は、絞り込みが顧客獲得に必須になるのです。

絞りこみをする時に考えておかなければいけないのは、見込み客がたくさんいる状況で差別化することによって、顧客獲得がしやすくなり、さらにそれでも十分すぎる集客が見込めるかどうかです。

 

例えば渋谷駅近辺であれば、どのお店も自分のお店だけで見込み客を受け入れきれないのは想像に難くないでしょう。

 

これは極端な例にしても、こういう場合は、差別化するだけで十分集客できるのでそこまであれこれ考えなくてもいいかもしれません。

 

ですが、もし集客が十分ではないかもしれなかったら、その時は間違いなく単価が高くなることで差別化しなければいけません。

 

ライバル店の半分しか集客見込みがないのであれば、ライバル店の倍の単価がとれる差別化ポイントをみつけなければいけません。

 

これは税理士業界にも言えることです。

 

税理士業界は1部の地域をのぞいて、既に過当競争になっています。

 

ですので、後発組やもっと業績アップしたい先生は差別化できるポイントをみつけて、お客さんも絞り込んでいかなければいけません。

 

さらに、ライバルより単価が高くなるポイントをみつけたり、作り出したりしていかなければいけないことになります。

 

顧問先にアドバイスする時にも、自社の戦略を考える時にもぜひ参考にしてみてください!

 

ー福元友則

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