From:高名一成
以前、ある先生とお茶をしました。
その先生が、「ここ最近、新規の紹介がめっきり減りました…」
と、コーヒーを前に、少し疲れた表情でそう話してくれました。
彼は独立して5年目の税理士。
以前は定期的に紹介があったそうです。
知り合いや顧問先や「紹介したい人がいるんですけど…」「私の知り合いの社長の相談にのってもらえませんか?」と声をかけてもらえていたのに、5年目を迎えた年から静まり返ったように、誰からも紹介が来ないとのこと。
SNSも頑張って更新しているけど、反応があるのは同業の税理士からだけ。
顧問先から不満が出ているわけでもない。ミスもしていない。
それなのに、なぜ急に紹介が止まった。
「なんか僕が悪くなったんですかね?」
彼は笑いながらそう言っていましたが、その笑いには、どこか焦りが混じっているように見えました。
なぜ、開業5年目から新規の紹介が減ったのか?
もしかしたら、これを読んであなたもハッとしていませんか?
新規の紹介が減る…実際この手の話はよく聞くようになってきました。
その時、多くの先生は「紹介が止まる=評価が下がった」と思いがちです。
でも、実は違います。
紹介が無くなるのは「先生がどう見られているかが、変わったから」なんです。
たとえば、独立してすぐの頃は「熱意ある若手先生」として応援されたとしても、数年経つと、「他の税理士と変わらない人」と見られるようになってしまいます。
これは当たり前ですけど、人の「印象の鮮度」というものはどんどん落ちていくんです。
相談をくれた彼も、まさにその状態でした。
忙しくなるにつれ、「自分が何に強いのか」「誰にどう役立っているのか」を言葉にする時間がなくなっていたんです。
再び紹介を増やすためにやるべきこと
そこで僕が提案したのが、USP(独自のウリ)の再設計。
「◯◯さんの得意分野を、ちゃんと“言葉”で伝えましょう」これだけです。
それから、彼は自分のUSPを考えに考え抜きました。
よそがやっていないことは何か?
お客さんが求めているもの、お客さんに刺さるUSPは何か?
これを考え抜き、彼は顧問先の売上アップを支援するというUSPを作ったんです。
そして、、、
・HPと名刺に売上アップの支援というUSPを記載して
・顧問先との面談では「売上の話」を自然にするようにして
・SNSでも「会計知識」ではなく「売上アップ」について発信
していきました。
それから、半年後、彼と久しぶりに話す機会があった時に、近況をうかがうと、顧問先から「知り合いの社長が売上の相談にのってほしいと言ってて…紹介しておきました」みたいな形で紹介がポツポツ入るようになったんです。
と言っていました。
彼は紹介してくれた顧問先に紹介してくれた理由を尋ねると、
「知り合いの社長は今、売上に困ってて、先生がやってる売上アップの支援はピッタリだと思ったんです。その社長の顧問税理士は売上アップをやってないから先生に相談にのってもらいたんです」
と言われたそうです。
この時彼は、自分はUSPが明確になったおかげで「この人はこういう人だ」と伝わるようになったんだ。
誰の役に立てるかも分かりやすくなり、紹介する人も紹介しやすくなったんだと実感したそうです。
ここで少し考えてみてください。
あなたの顧問先は、あなたの何を思い出すでしょうか?
・顧問料の安さ?
・対応の速さ?
・それとも、「この先生は〇〇に強い」という印象?
もし、3つ目がパッと出てこなければ、それは紹介が止まっている、あるいは今後止まるサインかもしれません。
ぜひUSPを考え抜きましょう。
そしてそれを言語化してお客さんに届けていきましょう。
紹介が止まったとき、それは終わりのサインではありません。
むしろ、「自分を見直すチャンス」です。
あなたの強みを、もう一度、伝わりやすい言葉に変える。
その一歩が、半年後に指名される存在へ戻る最短ルートになります。
「紹介されなくなった」は、あなたの価値が消えたという意味ではありません。
ただ、伝わり方が少し霞んでいるだけです。
だからこそ、もう一度、あなたという存在を思い出させる発信を始めましょう。
半年後、きっとまた、「先生を紹介したい人がいるんですが」と言われる日がやってきます。
-高名一成
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