経営戦略

紹介が止まらない税理士が使う「3つの言葉」

From:高名一成

 

税理士の新規顧問先獲得ルートといえば、9割型が「顧問先からの紹介」だと言われています。

 

その次に「他士業からの紹介」、そして「金融機関からの紹介」。大体この3つですよね。

 

新規獲得のTOP3が全て紹介というのは少し気になるところですが、紹介は税理士にとって欠かせない新規獲得ルートです。

 

だからこそ、最近増えている「紹介が減ってきた」「紹介会社からの紹介も来なくなった」この相談が気になります。

 

しかし、一方で「紹介が止まらない」「新規を断っている」という先生もいます。

 

同じ税理士で、何が違うのか?

 

これが紹介が減る理由!?

 

紹介がもらえない原因、いろいろありますが、その1つに「紹介者が、あなたをどう紹介していいか分からない」という問題があります。

 

これは仕事の質や信頼の問題ではありません。

 

紹介する側の心理的な問題で、

 

「あの先生、良い人なんだけど…どんな会社が合うんだっけ?」
「何をお願いできる先生か、うまく説明できない…」

 

こんなハードルがあるんです。

 

僕自身にもこんな経験があります。

 

知り合いの経営者から、「誰か紹介してくれない?」と言われたことがあったんです。

 

その人はいい人ですし、合いそうな人がいたら紹介したいなと思ったんですが、その時ふと思いました。

 

「あの人って、何を得意としていて、誰のどんな役に立てるんだろう?」
「同じビジネスしている他の人と何が違うんだろう?」

 

こう考えると、何て紹介していいか分からなかったんです。

 

で、その人に「何て紹介したらいいですか?」って聞いたんですが、ふわったした回答しか返って来なくてよく分かりませんでした。

 

結局「いい人がいるんだけど…」みたいなことしか言えず、紹介した人から「何で紹介してくれたの?」「他の人と何が違うの?」と聞かれてもふわっとしか答えられず、そこから先は話が広がりませんでした。

 

それからは、その人の明確な得意分野とか誰を紹介してほしいのか?という具体性がない限り紹介はお断りすることにしています。

 

紹介したくても「どう紹介していいか分からない」と、紹介できないからです。

 

これは紹介が止まる大きな理由の1つです。

 

あなたの自己定義が曖昧な状態だと紹介は得られません。

 

「自己定義」がある人は、紹介される

 

一方で、紹介が途切れない先生たちは例外なく、自分の仕事を一言で語れる人です。

 

「私は人が辞めやすい職場を離職率を下げるためのサポートをしています。」
「創業して3年以内の社長さんが、軌道に乗るまでを支えるのが得意なんです。」
「私は顧問先の売上アップのコンサルもする税理士です。」

 

このように、「誰の」「どんな問題を」「どう支援しているのか」が明確だと、紹介者が迷わず言葉にできます。

 

ですから、紹介が多い人には「明確な自己定義」があります。

 

自己定義を強化する3つの要素

 

ただ、自己定義が何でもいいからあればいいわけではありません。

 

紹介をもらえる自己定義と、そうではない自己定義があるからです。

 

「紹介をもらいやすい自己定義」を持っている税理士は次の3つのことを語っています。

 

① 誰のどんな問題に役立つのかを語る

 

自己定義の中心はここです。

 

「誰の、どんな悩みを、どんな形で支援しているのか」まで言えると、紹介者が「誰を紹介すればいいか」を即座に理解できますし、紹介するべき理由ができます。

 

「私は、社員が辞めやすくて組織が落ち着かない会社を支援しています。」
「私は、創業して3年以内で売上が安定しない社長の相談に乗っています。」
「私は、顧問先の売上を伸ばしたいけど、どこから手をつけていいか分からない方の支援をしています。

 

誰のために存在しているのかが明確な人ほど、紹介者の中であなたが浮かびやすくなります。

 

② ストーリーを語る

 

人は「何をしているか」ではなく、「なぜそれをしているか」に共感します。

 

あなたが今の支援をしているきっかけや想いを一言添えるだけで、自己定義に深みが出ます。

 

例えば、「巡回監査で売上に困っている社長を見ても、何もできませんでした。何かアドバイスを求めているような空気が出るんですが、がんばりましょうみたいないことや、どこかで聞き齧ったことしか言えず、、、何できないかとモヤモヤしていました。もっと顧問先の力になりたい!そう思って売上のアドバイスができるようになろうと思いました」

 

みたいなイメージで、なぜそれをやっているのかを語れる人ほど、紹介されやすいものです。

 

③ 差別化を語る

 

自己定義を明確にしても、もしその内容が他の税理士と同じであれば、紹介された側はこう感じてしまいます。

 

「いい先生なのは分かるけど、他と何が違うんだろう?ウチの先生もいい人だから、税理士変える理由は特にない…」

 

こう思われたら、紹介に繋がりません。

 

だからこそ、差別化が重要です。

 

自己定義の中に差別化があると、紹介者も「この先生はここが違う」と具体的に伝えやすくなります。

 

例えば、

 

「私はふつうの税理士とは違い税務だけでなく、売上を伸ばす経営支援に力を入れています。」
「私はふつうの税理士とは違い税務だけでなく、事業成長の仕組みづくりまで関わります。」

 

このように、「自分が何を大事にして、どんな方向に力を入れているか。そしてそれが他とどう違うのか」を明確にすることで、紹介する方も紹介しやすいですし、紹介された側も「なるほど、この先生は少し違うんだな。話を聞いてみようか」と感じるものです。

 

差別化は、あなたを「紹介したくなる税理士」にしてくれ、紹介の説得力を高めてくれます。

 

これが紹介を増やすa1stステップ!

 

紹介はマーケティングの世界ではリファラルマーケティングと呼びますが、今日シェアしたのはリファラルマーケティングの取り組む1stステップです。

 

リファラルマーケティングはコントロールが難しい手法ですが、この1stステップをきちんと作れると紹介を仕組み化することができます。

 

そしてこの1stステップはこのブログでもたびたびお伝えしている経営の根幹である「USP」でもあります。

 

紹介が増えるかどうかは、USPにかかっていると言っても過言ではありません。

 

もし、紹介が減っているとかもらえないという状況だったとしたら、、、
それは自己定義、つまりUSPは不明確だからかもしれません。

 

あなたは誰のどんな役に立てる税理士ですか?
そして、他の税理士と何が違いますか?

 

ぜひ、この質問の答えを時間をとって考えてみてください。

-高名一成

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