経営戦略

ギュられる税理士事務所になってません?

From:高名一成

 

「ギュられる」

 

これは今年から使われ出した言葉で、AIに仕事を奪われるという意味だそうです。

 

もとになっているのはシンギュラリティ。

 

AIの賢さが人間を追い越してしまう転換点のことで、日本語だと技術的特異点と呼ばれています。

 

そこを超えると世の中の仕事の中身がガラッと変わると言われていて、以前は2045年ごろに来るという話でした。

 

まだ20年近く先の出来事だったんです。

 

ところが生成AIが出てきてから、その時期がどんどん前倒しで語られるようになりました。

 

「この作業、ほぼ自動化できそう。ギュられるな」
「それ、ギュられ始めてる仕事じゃん」

 

こんな感じでネットで使われています。

 

それから、就職や転職で会社を選ぶときにも使われているみたいです。

 

「あそこはギュられそうだから、やめとこう」

 

AIに置き換わりそうな仕事しかない会社は、そもそも受けない、ということです。

 

うまいこと言うなぁと思いましたが、意味を考えると笑えません…

 

人手不足だったはずが採用減!?

 

いま、採用でも大きな変化が起きています。

 

今年の春に共同通信が主要企業111社に来年の採用予定を聞いていて、新卒を「減らす」と答えた会社が23%ありました。

 

「増やす」と答えたのは16%で、減らすが増やすを上回ったのは5年ぶりだそうです。

 

減らす理由でいちばん多かったのは省人化でした。

 

AIで仕事が回るようになった分は人を採らない、ということみたいです。

 

それから、AIを積極的に使っている会社の採用担当に聞いた別の調査でも、半数以上が「採用人数が減った」と答えていました。

 

ちょっと前まで、どこの会社も人が足りないと言ってましたよね。

 

それがAIを使うことで、人がいらないと言っているんです。

 

これは、まだまだ一部の話ですが、採用の売り手市場がひっくり返り始めているのも事実です。

 

仕事がギュられています。

 

税理士はギュられるのか?

 

じゃあ、何がギュられて、何がギュられないのか。

 

AIが速いのは、やり方が決まっていて正解が1つに決まるものです。

 

ここはもう人より速いですし、これからもっと安くなっていきます。

 

もちろん、税務そのものが無くなるわけではありません。

 

申告は毎年やってきますし、判断が必要な場面もたくさんありますから、税理士がいらなくなることはないでしょう。

 

AIは平気で間違えますし、嘘もつきます。

 

その答えが合っているのかどうかを見極められるのは知識と経験を持っている人だけです。

 

ですが、ギュられ始めているのも事実です。

 

社長がちょっとした質問をAIに聞いて済ませてしまうことは、もう珍しくありません。

 

記帳や入力のまわりは、会計ソフトの会社が自分たちのAIでどんどん巻き取っています。

 

誰がやっても同じ速さでできるようになったものに、高いお金は払われません。

 

これはどの業界でも同じです。

 

ギュられると思われるとヤバい

 

ギュられてると思われてもいけません。

 

ギュられてると思われたら、お客さんから選ばれなくなりますし、働きたい人からも選ばれなくなります。

 

冒頭の「あそこはギュられそうだから、やめとこう」です。

 

「この事務所ギュられそうだから、別の事務所にしよう」とお客さんからも求職者からも思われてしまうでしょう。

 

社長の戦略的パートナーになろう!

 

じゃあ、ギュられないと思わせるためにはどうすればいいのか?

 

決められたサービスを提供するだけのサプライヤーではなく、日々変化する社長の悩みに応え続け、理想の達成をサポートする戦略的パートナーになりましょう。

 

「売上をもっと増やしたい」
「人が採れない」

 

こういう悩みは会社によって違いますし、同じ会社でも去年と今年では違います。

 

社長の話を聞いて、どこに困っているのかを一緒に見つけて、どうすれば売上が増えるのかを一緒に考える。

 

これは、その会社の数字を何年も見てきた人だから出来ることであり、感情がのるからこそ社長に求められます。

 

これはAIには難しく人にしかできない仕事です。

 

「まだいいや」をやめて今から磨こう!

 

AIにギュられる流れ、日に日に速くなっています。

 

1年前は「AIに仕事を奪われるのか」という議論をしていました。

 

それが今では言葉が縮んでスラングになって、会社選びの基準にまでなっています。

 

一時的なブームではありません。

 

3年後の話でもなく、来年にはもっと当たり前になっていてもおかしくないです。

 

だから、後回しにするほど選べる道は狭くなっていきます。

 

社長の悩みや理想は毎月のコミュニケーションで聴けるでしょう。

 

あとはあなたが戦略的パートナーになると決めて一歩踏み出すかどうかだけです。

 

それがギュられない要素になります。

 

人にしかできないことを今のうちに磨き、取り組んで、発信していきましょう。

 

-高名一成

 

PS.
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