From:福元友則
先週の金曜日、待ちに待ったイベントに参加してきました。
NBAファイナル第1戦のパブリックビューイベントです。
約500名ぐらいが集まるイベントで、さらにスペシャルゲストとしてオールスターに3回選ばれた選手で、あのマイケルジョーダンがオーナーをしているチームに所属しているケンバ・ウォーカーが来るというおまけつきです。
なかなかに気合の入ったイベントでした。(楽天やるなと思いました。)
3時間半たちっぱなしはしんどかったですが、500人で応援するのは家で2人で見るのとも数十人でスポーツバーで見るのとも大違い。
みんなで応援する楽しさを味わいました。
今回はこのイベントに参加することを通して、ビジネスモデルによってできることがこれだけ違ってくるんだなということを痛感したのでその気づきをシェアしたいと思います。
今まで日本でこういったイベントは行われていませんでした。
ですが、今年実現した理由はラインセンシーが楽天に変わったからです。
昨年まではWOWOWがライセンスを持っていたのですが、今年になって楽天がライセンスを取得し、パブリックビューイベントが開催されたり10月には16年ぶりにNBAの公式戦が日本で開催されることになっています。
昨年まではこういったイベントはほとんどありませんでした。
では、なぜ楽天に変わったらイベントがどんどん行われるようになったのでしょうか?
そこには楽天とWOWOWのビジネスモデルの違いが大きく影響しています。(あくまで私見ですが)
WOWOWは、月額を払えば番組見放題という形態をとっています。
たくさんある番組の中での1つのコンテンツとしNBAもあるという程度。
NBAがコンテンツからなくなったとしても正直大して売上に変化はなかったのではと思います。
むしろライセンス料が減った分だけ利益が増えているかもしれません。
対して、楽天はNBAチャンネルだけに料金設定をしています。
なので、この番組を見てくれるか見てくれないかは死活問題。
入会してくれれば売上は増えますし、退会されると売上は減ります。
しかも、シーズンが終わりに近づくこの時期になると、応援しているチームが勝ち残ってなければしばらく見ないからと退会する人もでてくるでしょうし、シーズンオフになればまた退会する人もでてきます。
ですから、退会対策としてこの時期にイベントをしたのではないか?と思ってます。(シーズン開幕にイベントをやるのも同様の理由だと思います。)
ですが、この程度の理由であれば、ここまでお金をかけて大型のイベントをすることもありません。
楽天にあってWOWOWにないもの、それは商品ラインナップです。
楽天はご存知のようにショッピングモールを運営しています。
ですから、NBA関連のグッズが売れると自社の収益にはねかえってきます。
イベントをやると当然グッズもたくさん売れます。
これが自社の収益になるのならここまで計算して、イベントを開催することができます。
ですが、WOWOWの場合、放映料だけしか収益が発生しないので、グッズは売れても売れなくても関係ありません。
つまり単品商売をしているか、商品ラインナップがあるかによって、同じコンテンツを扱っていてもお客さんに与えれる価値が全然変わってきてしまうのです。
当然ですが、イベントに参加した人のロイヤリティは高くなりますし、顧客価値も高くなることが予測できます。
この差が1年、また1年と積み重なっていくと非常に大きな差になってきます。
そして、これと同じことが税理士業界に起きようとしていますし、もう起きているかもしれません。
もしライバル事務所が商品ラインアップを用意して、地域のお客さんを魅了しはじめたら、勝負になりません。
単品商売をしていては勝ち目がなくなってしまいます。
唯一対抗できるのが、どこよりも安くしますといった低価格戦略のみになってしまいます。
これではお客さんの質も落ちてしまいますし、それより全然儲からなくなってしまいます。
ですから、こうならないためにも、商品ラインナップを用意していくことをおすすめします!
ー福元友則