From:高名一成
日本で1番多い名字は何か知ってますか?
1番は「佐藤」さん、2番は「鈴木」さん、3番は「高橋」さんだそうです。(明治安田生命調べ)
今からちょうど半年くらい前だと思いますが、和歌山県海南市が全国の鈴木さんに「SOS」を出しているというニュースを見ました。
最初は何それ?と思ってニュースを見ていたら、実は鈴木という性は和歌山県海南市のある屋敷が発祥の地らしいんですね。
その屋敷は藤白神社という神社内にあって、鈴木さんにしかご利益がない「鈴木さん専用お守り」があったり、「鈴木一族の家系図」が鈴木さんにだけはコピーが無料配布されるすです。(面白い!)
そんなこともあり全国の鈴木さんの巡礼地になっているとのこと。
今、その屋敷の老朽化が激しくなっています。
でも、補修に莫大な費用がかかるため、手がつけられず放置状態です。
そこで、「鈴木屋敷復元の会」が全国の鈴木さんに寄付を呼びかけているのです。
これが半年くらい前の話しで、先日その続報をニュースで見ました。
今はクラウドファンディングも使って、全国から578万円の寄付が集まっているそうです。
おそらく全国の鈴木さんが鈴木発祥の地を守るためSOSに応えたのでしょう。
自分の姓と同じため、一気に親近感を感じ、力になりたいと考え、そのメッセージに信頼をおくことができたのだと思います。
そうでなければ寄付は集まらないはずです。
この考え方は営業でも有効です。
営業では一番大切なのは見込み客と信頼関係を築くことです。
信頼関係を築くからこそ、商品を購入してもらいやすくなります。
信頼関係を築くには、継続的に関係を持ち、一貫性のあるメッセージを届け続ける必要があります。
それにはある程度の時間がかかるので一朝一夕ではできません。
その時、最初にやるべきことは見込み客との共通点を探すことです。
共通点を探し、共通の話題や価値観を共有することで、一気に関係性が深まります。
これを心理学の世界ではラポールを築くと言います。
売れる営業マンはいきなり商品説明をしたり商談を進めたりしません。
それより、まずは見込み客とのラポールを築くために、世間話しや事前リサーチをして共通点を探します。
今回の鈴木さんは同じ姓、そして発祥の地ということで一気にラポールを築くことができたのです。
そして、信頼関係を作るもう1つのポイントは接触回数を増やすことです。
接触時間より回数を多くすることを意識してください。
例えば、人は1回会って180分の密なコミュニケーションをとるより、1回30分のコミュニケーションを6回とった方が信頼をおきやすくなると言われています。
これはザイオンス効果とかザイアンスの法則とか呼ばれる実験結果で検証されています。
こういったことをせず、ただ営業をしているのは単なる売り込みです。
売り込みをすれば、値下がりするし、嫌がられて、しまいには嫌われてしまう可能性が大きくなります。
営業とは相手を幸せにする行為です。
お互いに信頼がなければ幸せになんてできるわけありません。
これから営業する時はまず見込み客との共通点を見つけてください。
その共通点を利用して信頼を築きあげましょう。
ー高名一成