経営戦略

人から商品へ、商品から人へ

From:高名一成

 

マーケティングコンサルをしていると、よく会社の強みは何か?という話になることがあります。

 

すると、ウチの会社の強みは「働いてくれている社員」と言う人がけっこういます。

 

つい先日も、ウチの営業が強い理由は「人」です。と言っている人がいました。

 

売っている商品が「人」であればそれは正解です。

 

もし、そうでなければ、マーケティング的には強みが商品になっていなければいけません。

 

なぜなら、価値ある商品を作り、価値をお客さんにきちんと伝え、価値をお客さんにもたらすことがビジネスの基本だからです。

 

でも、実際の現場では、「人」がきっかけで売れていくのも事実です。

 

人と人とが関わり合って商取引が行われているので、やっぱり「人」は大切です。

 

だから、人間性も磨いていかなければいけませんが、お客さんに価値をもたらすのは商品です。

 

お客さんは商品を使うからこそ、いろんな問題を解決することができ、ビジネスや生活が豊かになっていきます。

 

以前、僕がまだ会社勤めをしているとき、こんなことがありました。

 

僕があるお客さんに対して営業をして契約をしてもらった時に、「高名さんが営業してくれたから契約するんだよ」と言われたことがありました。

 

事実、このお客さんは過去に僕ではない人が営業したけどみんな契約できませんでした。

 

が、それを僕が営業した途端契約できたのです。(別に自慢しているわけではありません)

 

その時は、とても嬉しかったのを覚えています。

 

契約が取れたこと、他の人に勝ったような気がしたこと、お客さんから嬉しい言葉をかけてくれたことに対してです。

 

これはまさに「人」の影響力だなと思っています。

 

でも、残念なことにそのお客さんは契約してもらった商品をあまり使ってくれていなかったんですよね。

 

しまいには、全然思っていた様な成果が出ないと、全く使わなくなってしまいました。

 

でも、契約は続けてくれています。それは、僕との関係性があったらからです。

 

その時は嬉しい反面、心が痛くもなりました。

 

価値貢献できていない商品だと分かっているのに、何もできないのが心苦しかったからです。

 

その商品は会社のメイン商品でもあったため、改良するのはイチ営業マンの意見だけでは簡単にできません。

 

こういったお客さんが何人かいたんですが、僕が会社を辞めるときに当然の様に契約を解除したそうです。

 

冒頭の話しに戻りますが、お客さんに価値をもたらすのはあくまでも商品です。

 

人から入って商品を買ってもらうのはいいことだと思いますが、きちんと商品も磨き続けないと先ほどの例の様になってしまいます。

 

これは会社としてはすごくリスキーな経営状態です。カンタンに顧客離れがおこってしまいます。

 

なので、商品で価値貢献をして会社のファンになってもらわなければいけません。そうすれば、この様なリスクはなくなるはずです。

 

もし、あなたの事務所の強みが人に寄っているのであれば商品を磨いてください。

 

あるいは、顧客が求めている商品を新しく作ってください。

 

それをやるだけで強みになります。

 

人と商品、これは表裏一体なので、どちらに偏ることなく磨き続けて、お客さんを豊かにしていきたいですね!

 

ー高名一成

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