From:高名一成
差別化戦略、低価格戦略、高付加価値戦略etc…
きっとあなたもこのような戦略を聞いたことがあると思います。
これらは戦略という名前がついていますが、個人的には戦術に近いものだと考えてます。
戦略とはもっと抽象的なもので、その上位概念にあるのがマーケットとカスタマーです。
企業経営ではマーケットシェアを取りに行く戦略とカスタマーシェアを取りにいく戦略があり、どちらに舵取りをするかで戦術、アクションプラン、得られる結果が大きく変わります。
マーケットシェアは特定の市場において自社の商品やサービスの占有率を高めていく戦略です。
カンタンに言えば「販売数を増やしたり、お客さんの数を増やす」とことです。
このシェア率を高めると世の中での認知率が上がり、お客さんが買い物をしようと考えた時に一番の候補になることができます。
一方カスタマーシェアはお客さんが買い物をする時の自社の割合を増やすという戦略です。
カンタンに言うと客単価やリピートを増やすことでお客さんのロイヤリティを高めていきます。
どちらの戦略にもメリットデメリットはありますが、ここ数年で重要性が高まっている戦略は明確になってきました。
今重要性が高まってきているのはカスタマーシェアです。
ここに力を入れている企業は収益性が高く、どんどん成長しています。
世界でもTOP3に入るコンサルティングファームBCG(ボストンコンサルティンググループ)が2014年に発表している調査ではマーケットシェアでTOP3に入る企業が収益性でTOP3に入っている確率が2013年の時点で7%しかないそうです。
以前は35%の確率でTOP3に入っていたのに…とのこと。
その代わりにカスタマーシェアを高めている企業がTOPに名を連ねるようになったんです。
これは少し前の調査データなので、今はもっと減っている可能性があります。
というよりトレンドからすればほぼ確実に減っているでしょう。
これは、マーケットシェアだと儲からなくなってきていることを意味します。
人口が増えているアメリカですらこれなので、人口が減っている日本ではこれがもっと顕著になっているはず。
税理士業界は顧問先の数を増やして売上を増やすというマーケットシェアが昔からの戦略でした。
しかし、今は顧問先獲得が難しくなってきたり、顧問先を増やせば増やすほど忙しくなり利益が減ってしまっている事務所は少なくありません。
今後収益性を高め事務所を成長させるためにはカスタマーシェアを伸ばしていくことが重要です。
実際、今伸びている事務所はカスタマーシェアを伸ばす戦略に切り替えています。
顧問先の顧問料単価を高めるために商品開発に力を入れたり、それを売る営業の仕組みを作っています。
顧問先の問題を解決するための商品を提供すれば顧問先のロイヤリティが高まります。
ロイヤリティが高まった顧問先からは新規の紹介が増える傾向にあるので、自然とマーケットシェアも高まっています。
税理士業界はマーケットシェアを高めることはこれまでずっとやってきたので、今後はカスタマーシェアを高めていくことを検討してみてはいかがでしょうか?
ー高名一成
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