From:高名一成
10月に入って、また値上げのニュースが続いています。
13日からは松屋の牛めしが20円上がって、並盛が480円になりました。
少し前までは、値上げと聞くと「また上がるの…」とため息が出ていました。
でも最近は「まあ仕方ないよね」と受け止める人が増えてきたように感じます。
値上げはお客さんに嫌がられるので簡単ではありません。
それでも理由があれば、理解してもらえる世の中になってきました。
先生と話していても、この空気は感じます。
「顧問先から値上げした方がいいか聞かれたら、した方がいいと答えています」
そう話す先生はとても多いです。
僕自身もできるのであればした方がいいと思っています。
集客商品の値上げは要注意!?
ただ、これを商品の観点から考えると、話は少し変わってきます。
マーケティング上、商品にはいくつかの種類があり、種類ごとに役割が違うからです。
その中でも代表的なのが、集客商品と収益商品です。
集客商品は新しいお客さんを集めるための商品で、安くて気軽に買えるのが特徴です。
収益商品は利益を出すための商品で、単価が高いのが特徴です。
集客商品で新しいお客さんを集めて関係を作り、そのお客さんに収益商品を買ってもらって利益を出す、、、儲かっているビジネスはこう出来ています。
そこで、注意したいのは、この集客商品を値上げするときです。
よそより高くなれば、新しいお客さんは集まりにくくなるからです。
お客さんが集まらなければ、収益商品を買ってくれる人も減ります。
利益を増やすつもりで値上げしたのに、逆に利益が減ってしまう可能性もあるんです。
くら寿司が値下げした皿とは?
ここで、くら寿司の話を紹介させてください。
くら寿司は9月から、一番安い皿を115円から110円に下げました(店舗によって値段は違うそうです)。
ねぎまぐろやたまご焼きなど20品が5円安くなっています。
一方で、サーモンや赤貝など33品は値上げしました。
くら寿司は「安い商品と高い商品でトータルでバランスを取れるようにした」と話していて、狙いは来店客を増やすことだそうです。
材料費が上がっているのは、くら寿司も同じです。
それでも一番安い皿は下げて、ほかの皿を上げました。
くら寿司は商品の目的ごとに値決めをしているんです。
お客さんを集めるための集客商品と、儲けるための収益商品で値段の決め方を分けています。
これが集客商品と収益商品の考え方です。
値上げの相談は商品の役割から考えよう!
これは顧問先の商売でも同じです。
社長が値上げを相談してくるときは、迷っていることが多いと思います。
「材料費は上がってるし、上げたい…でも、お客さんが離れたらどうしよう…」
だから先生に背中を押してほしい、という気持ちもあるはずです。
社長から「値上げした方がいいですかね?」と聞かれたら、まず「どの商品ですか?」と聞いてみてはどうでしょうか。
収益商品なら、上げられるときに上げた方がいいでしょう。(売れるんであればですが)
でも、それが集客商品なら、上げたことで新しいお客さんが来なくなるかもしれません。
場合によっては、くら寿司のように下げた方がいいこともあります。
値上げできるのはいいことです。
ですが、マーケティングの視点で考えると、全部の商品がそうだとは言えません。
「値決めは経営」という言葉があるくらい値決めは重要です。
値決め次第で、集客、売上、利益は大きく変わり経営が一変します。
「上げた方がいいです」と言うのは簡単ですが、上げたことにより会社が悪くなる可能性もあります。
どの商品でお客さんを集めて、どの商品で利益を出すのか。
値上げは本来はマーケティング視点で考えるべきことです。
値上げの相談を受けたり、社長と一緒に値上げを判断したりする場面は、これからもっと増えていくと思います。
これは税理士にとって、避けては通れない相談です。
値上げの話に正しく対応するためにはマーケティングの知識が必要です。
今日をきっかけにマーケティングを学びませんか?
-高名一成
PS.
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