From:高名一成
社会人になると社長や上司から洗礼の様に言われること、
「頑張ることに意味はない。結果が全て。」
要するに何でもいいから結果を出せということですね。
特に新卒で営業職についた人なんかは言われた経験があると思います。
僕も言われたことがありますし、僕の友人はゴリゴリの営業をやる会社に入ったので、こんなことを散々言われたそうです。
実際には、社会の厳しさや、緊張感、学生感覚を捨てさせるためにあえて言っている部分もあると思いますが、けっこう本気で言っている人もいます。
で、僕はこれにあまり共感できないんですね。
もちろん、結果は大切ですし、それが全てだと思います。でも、どの様に結果を出したかというプロセスが無ければいけないと考えています。
営業をしていると、頑張って営業をしたから契約できた案件もあれば、たまに何だかよく分からないけど契約できた案件もあるはずです。
頑張った方は頑張ったかいがあったなと思います。何だかよく分からない方は棚からぼた餅で「ラッキー!」みたいな感じです。
過程は違いますが、両方とも結果は同じです。
僕は昔からつじつまが合わないものに対しては納得ができない性格なので、後者の営業のやり方でうまくいっても、実はあまり心から喜べません。
プロセスと結果の因果関係が無いので、しっくりこないんです。
僕が昔やっていた空手でも、下段蹴りを蹴って相手の意識が足に向いているところに、上段蹴りを蹴るからバシッと決まり、KO勝ちができたりします。つまり、下段蹴りは上段蹴りでKOするためのプロセスです。
営業も同じで最初に○○をやって、次に○○をやって、その次に○○をやった結果うまくいく。
この様に結果を出すことが一番大切だと思っています。
このプロセスを説明できない人は、何だか分からないけど結果が出ている感じになっているはず。
マーケッターは常に再現性を求めます。再現性があるから、そこに経営資源を投入する選択ができます。逆に再現性の無さそうなことにはお金も時間も投資はしません。
僕の好きなロンドンオリンピック金メダリストで今はボクシング世界チャンピオンの村田諒太選手も著書で、
「勝つか負けるのかの勝敗については深く考えない。勝つために何をするかに焦点を合わせるのだ。」
と語られています。
ボクシングの勝敗もビジネスでの成果も、プロセスの結果でしかありません。
大切なことは作ったプロセスの通り行動して結果を出すことです。
そうすれば、再現することができますし、プロセスを改善してさらに高い成果を出すことも可能です。
経営をしていると、様々な経営判断をせまられる局面があると思いますが、その時にはプロセスがしっかりしているかをきちんと見極めた上で判断してください。
ー高名一成