From:高名一成
50万円。
さて、これは何の数字でしょうか?
これは、顧問先1社当たりの年間顧問料の平均額です。
月額で考えると、だいたい3万円の顧問料くらいということですね。
それに決算量が加わって50万円前後。
低価格をウリにしている事務所は、もっと低いかもしれませんが、全国的にどこの事務所も平均すると、だいたいこのくらいだと思います。
もう、改めてここで言うことではないと思いますが、顧問料は年々減少傾向です。
その傾向はもっと加速していくと言われています。
そうなってくると、ある程度の件数の顧問先を獲得していかないと、売上を増やすという観点ではあまりインパクトが出ないことが予想されます。
もしかしたら、利益でいうと、全然増えない可能性もあります。
むしろコストの方が上回ってしまう可能性も・・・・。
ですが、こんな時代でも、あなたは売上を増やしていく必要がありますよね?
実は顧問先を増やさなくても売上を上げる方法があるんです。
そんなあなたのために、ここからは、顧問先を増やさずに売上を上げる方法をお伝えいたします。
売上の構成要素を知る
さて、まず方法をお話しする前にあなたには売上の構成要素を理解してもらう必要があります。売上とは会計学上でいうと、
売上 = 数量 × 商品単価
という構成から成り立つと言われています。
おそらく、多くの方がこの公式で考えています。
この観点から考えると、売上を増やすためにできることは2つ。
販売数を増やすか、商品単価を上げるかです。
税理士事務所のビジネスでいうと、営業をして顧問先を増やすか、来月から既存の顧問先の顧問料を値上げするかです。
来月から顧問料を値上げするなんてことは現実的にありえない話だと思うので、頑張って営業をして顧問先を増やすしか選択肢はありません。
となると今日の話と合わなくなるので、ここで一度、売上の公式の考え方をリセットしてください。実は、売上を増やす時には、次の様な公式で考えていく必要があります。
売上 = 客数 × 客単価 × 購買頻度(リピート)
売上とはこの3つの指標からなりたっていて、指標を改善していくことによって、売上は増えていきます。
最も売上が増える選択
多くの人は、売上をこの3つの指標に分解出来ていないので、売上を増やすというと顧問先を増やす(客数を増やす)ことに直結します。
よく多くの人が新規、新規と言っているのはこのためです。
ただ、それだけではなく客単価を上げたり、購買頻度(リピート)を上げることでも売上は増えていきます。
つまり、あなたが考えなくてはいけないのは、売上の増やし方ではなく、「客数の増やし方」「客単価の増やし方」「購買頻度の増やし方」なのです。
ちなみに、客数を増やすより、客単価や頻度を上げて売上を増やす方ことの方が圧倒的にカンタンです。
ただ、税理士事務所の主力商品である税務顧問は毎月顧問料が発生する商品です。
なので、客数を増やすと同時に頻度(リピート)も決まってしまうので、これ以上、増やすことは出来ません。
月1回訪問してることを、2回訪問したって報酬はあがりませんよね。
したがって、税理士事務所は客単価を増やしていくことが、売上に対して最もインパクトのある選択となります。
この選択をとると顧問先を増やさなくても売上を増やしていくことは可能です。
税理士事務所のビジネスモデルをマーケティングの観点から見ていくと、この選択が最も賢く、利益を増やすのに最も重要な選択となってきます。
さあ、あなたは顧問先の客単価を増やすために何ができますか?
ー高名一成