From 福元友則
早いもので3月に入ってからもう1週間がたちました。
確定申告期限まであと1週間としている事務所も多いと思います。
最後の追い込み頑張ってください。
今回は提案を通しやすくするコツについての記事になります。
なかなか自分の提案が通らないと相談されることがあります。
どんな提案をしたのか確認するとうまくいかない人に共通する間違いがあります。
営業の場面で提案書などを作成して提案する場面はもちろんのこと、所内で上司や部下に提案する場合もあります。
また公式な提案というのではなく、今日のみにいかない?などの軽い提案の場合もあります。
こういういった場面でどう提案すれば自分の提案を通しやすくできるのでしょうか?
当たり前の話ですが、いい提案をすること、提案内容をよくすることがあります。
ですが、今回はその話ではありません。
提案内容ではなく、あくまで提案の仕方を変えることで提案を通りやすくする方法について解説します。
提案がうまくいかない人は、聞き手のことがあまりわかっていません。
自分が丁寧に説明すれば相手はわかってくれると思っています。
また説明が論理的であればあるほどいいとも思っています。
しかし事実として採用される提案に共通することではありません。
どちらもそうであったほうがいいのは間違いありません。
丁寧な説明があってもなくても通る提案は通るのです。
また論理的な提案であってもなくても通る提案は通ります。
先生もこんな経験がありませんか?
丁寧に部下に仕事を説明したにもかかわらず全く違うやり方で仕事をされた。
顧問先に指導したことと全く違うことをやっていた。
今後の税理士事務所にとって付加価値業務が必要なのに、部下は新しいことを嫌がって全くやってくれないなどなど。
こういう場面での提案にもっとも必要なのは、丁寧な説明ではなく、聞き手の感情と思い込みです。
相手がそれを聞いてどう思うのか?
その感情に対してケアしなければいけません。
なぜなら普通の人は論理より先に感情的に物事をとらえることがわかっています。
感情の後に理屈がくるのであって、感情の前に理屈はきません。
ですので、感情的に受け入れたものを理屈で納得することはあっても、理屈で納得したものを感情的に受け入れるということはありません。
また彼らが持っている思い込みや偏見から、いい話が悪い話に聞こえることもあります。
例えば、新規事業に抜擢された人がいるとします。
社長にとっては、彼への期待を表す行為です。
しかし受けてがこれをそのまま受け止めるとは限りません。
もしかしたら左遷のように受け止めてしまうかもしれません。
意図と真逆になってしまうこともあるのです。
これを防ぐためには彼が新規事業に対してどういう考えを持っているのかを確認しておく必要があります。
そして彼らの誤解を解いたうえでオファーをするべきなのです。
このようなコミュニケーションの齟齬が提案を台無しにすることはよくあります。
提案をする前が提案の成否を左右することはよくありますのでぜひ参考にしてください。