From 福元友則
先日、とある社長の相談に乗りました。
ジムを経営しているのだけれども、集客がうまくいかずに困っているので集客の方法を知りたいという相談でした。
この手の話はジムに関わらずよくある相談です。
もしかしたら先生もこういう相談を受けたことがあるかもしれませんね。
こういう相談の大半はそもそも集客の相談ではありません。
社長の頭の中は売上=集客になっているからです。
話をまともにきいてしまうと集客の方法をアドバイスしてしまいがちですが、集客の方法を知ってもこういう社長には効果がありません。
今回のケースもそうでした。
よく話を聞くと最近売上が減っているのでどうにかしなければと思って新規会員を募集したのだけれどもそれがうまくいっていないとのこと。
それで何かうまくいく集客の方法はないかと思って動いているようです。
ですが、このジムで今問題になっていることは別にあります。
ジムの売上において新規会員の入会ってそんなに大きな割合を占めるものではないからです。
新規客が獲得できないと売上がたたないっていうビジネスモデルではありませんよね?!
売上の大半は会員が毎月払ってくれる会費によるものだからです。
ではこのジムの問題は何なのか?というと、、、
当然ですが、会員が辞めてしまうこと。
もっというと最近立て続けに会員が辞めていることです。
もしかしたら先生も想像できたかもしれませんが、ジムなどの健康系やダイエット系は1月、4月ははじめる人が多いタイミングです。
気分を新たにするタイミングだからです。
そして2月とか3月は辞める人が多いタイミングになります。
この時期は転勤などの引っ越しをする人が多かったり、家族が人生の転機を迎えることで家計の予算などに変化が起きやすいからです。
ですが、このジムはそういった理由での退会はあまりなさそうでした。
それよりも幽霊会員が多く、入っているけれどもほとんど使っていないという会員が辞めていっているようです。
なので売上をどうにかするためにはまず入会したらジムに来てもらう、ジムを使ってもらうようにすることが重要でした。
このジムでは売上の危機を最近感知していますが、警報はずっと前に鳴っていたということになります。
会員が入会してもジムに来ていないという事実をもっと重視できていればもっと違った結果になっていたでしょう。
あわててバタバタしなくてももっと時間をかけてじっくり対策に取り組めたはずです。
業績のいい会社はこうした警報を早期に察知できる仕組み、警報がなる仕組みを作っています。
例えば常連さんが休眠客にならないようにどれぐらいの期間来店がなかったら連絡をするなどの仕組みです。
休眠客になってから呼び戻すよりも休眠客にならないようにするほうがかんたんです。
さらにそれよりも定期的に利用してもらうようにすることのほうがかんたんです。
こういうことができているから業績がいいのかもしれませんね。
ぜひ顧問先にアドバイスしてあげてください。