From:高名一成
「先生の事務所の強みは何ですか?」
先日セッションした先生にこんな質問をしました。
すると「ウチは全部できること。ワンストップ型だから顧問先のいろんな要望に応えることができる」と言っていました。
何年くらい前でしょうか?
税理士業界はワンストップ型が流行った時期がありましたよね。
僕はワンストップ型の事務所はとてもいいと考えています。
自分のところで顧問先のあらゆる問題に対応できるのであれば、それは顧問先にとって大きなメリットです。
顧問先は自分で問題解決の方法や専門家を探す必要がありませんし、サポートしてもらうのであれば、自分の会社のことをよく分かってくれてる税理士が一番でしょう。
それから、事務所側も税務顧問以外の商品を売ることで、顧問料単価を上げられるのでwin-winです。
ですから、ワンストップ型はいいと思うのですが注意点があります。
ワンストップ型は使い方を間違えると、お客さんから選ばれない税理士になってしまう可能性があります。
なぜなら、マーケティングや営業においてワンストップは強みではなく弱みになることの方が多いからです。
ワンストップは簡単に言うと、お客さんに向けて「あなたの抱えるどんな問題も解決します」「言ってくれれば何でもやりますよ」みたいなメッセージを送ることになります。
しかし、お客さんがある特定の問題を抱えていて、それを解決したいと考えた時、このメッセージや提案は刺さるでしょうか?
一方、その問題の専門家が「ウチは◯◯の問題解決を得意としていて、これまでに300社の支援実績があります」「事例はこんなのがあります」と言っていた場合、お客さんはどちらに相談にのって欲しいと思うでしょうか?
「何でもできるは何もできない」という言葉があります。
きっと何もできないわけではないと思いますが、何もできないと思われても仕方ありません。
何でもできるは具体的なメッセージを届けることができないので、何もできないと思われてしまんです。
今、お客さんの問題やニーズはどんどん細分化されています。
その細分化された問題やニーズに自社のワンストップの中のどの専門性をアプローチしていくかがとても重要なんです。
マーケティングと営業では入口を狭くすることが鉄則です。
専門性ごとに入口を作りましょう。
そして、その専門性でお客さんの問題解決をしましょう。
すると、次の問題が出てくるので、ここでワンストップの強みが活きてきます。
入口は狭く専門性をアピールし、入ってきたらワンストップで広げていく、、、
これが次世代を生き抜く税理士の姿です。
ー高名一成
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