from 福元友則
先生の事務所の戦略は何ですか?
こういう質問をするとたいていの場合、戦術的なことが答えとして返ってくることが多いです。
何が戦術で何が戦略なのかを毎回考えるようなことまでは必要ありませんが、戦略的な経営ができるにこしたことはありません。
以前のメルマガでも書きましたが、戦略とは時間を味方につけることだからです。
戦術と戦略は全く違いますし、重要度も違います。
戦術の間違いを戦略でカバーすることはできますが、戦略の間違いを戦術でカバーすることはできません。
誤った戦略のもとで、どれだけ素晴らしい戦術を駆使しても望むような成果や結果を得ることは難しいということです。
戦術の間違いで倒産することはないでしょうが、戦略の間違いで倒産することはありえます。
業績が落ち込んだり低迷だと容易に想像がつきます。
マーケティングというと、戦術的なアプローチのイメージがある先生が多いかと思います。
マーケティングのテクニックは非常に受けがいいコンテンツですから。
しかし戦略あっての戦術であり、本来は重要なのは戦略です。
では戦術と戦略の違いはどう判断すればいいのでしょう?
簡単にいうと戦略は手にとれないものであり、戦術は手にとれるものです。
例えばDM。
DMは手にとれるので戦術です。しかしどういう意図でDMをつくったのかという企画の部分は手にとれないので戦略です。
DMを送ってよかった悪かったももちろんあります。
しかし実際は送ってよかったDMと送らなければよかったDMに分かれることがほとんど。
では送ってわるかったDMは何がダメだったのかといえば、DMを見てわかることよりもDMの企画の部分によることが多いです。
ターゲットはどうだったのか?であったり、DMのコンセプトはどうだったのか?であったり。
例えばデザインがいいとか悪いとかっていうのは主観です。
主観ということは見る人によって意見が分かれるということ。
デザイナーはいいと思ってデザインしてるし、送る人もいいと思ってOKした。
なのに反応がないこともあります。
この時に抜けてる視点が、ターゲットの視点。
ターゲットがいいと思うから反応があるのであって、ターゲットがいいと思うわなかったら、どれだけデザインーがいいと思っても、送る人がいいと思っても、反応はないのです。
ところが戦術的なアプローチでは、DMを送るかどうかという話になってしまいます。
DMは送ったほうがいいです。
しかしDMにも送ったほうがいいDMと送らないほうがいいDMがあります。
DMを送ってうまくいかなくても、戦略的にアプローチすることで成果を出せるようにもなります。
こういうふうに、戦術的な経営をすると、本来えられるはずの成果や売上、利益を失いやすく、戦略的なアプローチができるようになると成果や売上、利益を最大化していけるようになります。
顧問先の社長にアドバイスする際の参考にしてください。
そして先生も幹部の人たちと事務所の戦略について考えていきましょう。