from 福元友則
差別化が得意な社長と苦手な社長には決定的な違いがあります。
差別化が得意な社長はリンゴとミカンをくらべる差別化に取り組んでいます。
逆に苦手な社長はリンゴとリンゴをくらべる差別化に取り組んでいます。
リンゴとリンゴをくらべるというのは、同じようなものを似たモノ同士を比較して、どちらを買う決めるということです。
今目の前にリンゴが2個あるとしましょう。
もしこの2個の大きさが同じ、重さも同じ、品種、形、色など外形的な特徴が同じだとしましょう。
違うのは値段だけ。
1個はもう1つの20%と高いとします。
先生ならどっちのリンゴを買いますか?
僕は安いほうを買います。
きっと先生も同じでしょう。
お客さんからみて同じに見えている場合、決定要因は常に価格になります。
このリンゴの大きさや重さが多少違ったとします。
しかしおそらく選ばれるのは価格の安いほうでしょう。
また品種が違った場合でも大半は価格が安いほうが選ばれるでしょう。
このように全く同じではなく少しずつ違う場合でもほとんどは価格が安いほうが選ばれます。
なぜならばお客さんから見て同じものにみえているからです。
このようにリンゴとリンゴを比べる差別化は差別化の意味がありません。
では、高い方のリンゴが有機栽培のリンゴだったとしましょう。
お客さんが有機栽培に価値を感じる人だった場合、高くても有機栽培のリングが選ばれるでしょう。
また安いほうのリンゴは家から10キロ離れた店で売っていて、高いほうのリンゴはすぐそばの店で売っているとします。
車を持っていないとすると高いほうのリンゴが売れる可能性はぐっと高まるでしょう。
この場合、お客さんはリンゴとリンゴを比べているのではありません。
リンゴとミカンを比べているのです。
差別化というと大半は商品またはサービスがもつコア属性の中で差別化しようとしています。
しかしコア属性での差別化はうまくいきません。
お客さんにとってその違いは判別できないか、価値がわからないからです。
なのでコア属性以外で差別化に取り組む必要があります。
その場合に重要なのは顧客目線。
お客さんが何か価値を感じるのかなのです。
お客さんが価値を感じるもので差別化に取り組むようにしましょう。
そしてその何に価値を感じるかというのは顧客教育が必要になります。
つまりマーケティングが重要ということ。
差別化要因も重要ですが、売り方(マーケティング)も同じぐらい重要になってくるということです。
顧問先の社長にアドバイスする際の参考にしてください。
また先生の事務所でも積極的に取り組んでいきましょう。