経営戦略

決算書からわからないもの

From:福元友則

 

コンサルをしていた時のこと。

 

「自分ではどう答えていいかよくわかなかったのですが、福元さんはどう思いますか?」

 

担当の美容院に経営のアドバイスを求めらたそうです。
この美容院にはすでに美容コンサルタントがついているそうです。

 

このコンサルタントが美容ディラーと関係あるコンサルだからか客単価アップに取り組ませている。

 

そのおかげもあって、客単価はあがっているのですが、技術売上が増えているのではなく商材売りが進んで客単価アップしているので決算書の粗利率が落ちているそうです。

 

粗利率の落ちる取り組みをしていて大丈夫なのでしょうか?

 

決算書上はうまくいっていないのですが、取り組みに対する成果はでていて問題意識をもってもらえていないのですがどう伝えればいいでしょうか?
みたいな疑問をもっていました。

 

先生はこの問題どう考えますか?

 

僕の答えはこうです。

 

客単価アップに取り組んで客単価があがっているのはいいことです。仮に粗利率が落ちても、粗利額が増えているのであればその取り組みは続けたほうがいいです。

 

でもこの美容院には別の問題がうまれていて、リピートが落ちているとか、新規客がぜんぜんとれていないとか客数の問題が発生しているはずなのです。

 

この美容院の売上の問題とは、客数の問題なのです。

 

そのうち、リピートの問題なのか、新規客の問題なのか、それともその両方なのか、これを経営者が把握できていないことも問題です。

 

把握できていないから客単価の取り組みばかりを強化してしまうのです。

 

なのでまずはここに気づかせてあげてはどう?というような話しをしました。

 

これは毎月試算表をみていても、決算書を眺めてもわかることではありません。

 

会社を経営するには、決算書にはのっていない数字をきちんと押さえる必要があるからです。

 

決算書からはわからない会社の売上の状態を浮き彫りにさせる方法のことを僕は「売上分解」と呼んでいます。

 

この売上分解とは、売上を、顧客数と客単価とリピート率に分解することです。

 

これを行なった数値を定期的に社長と一緒に確認するようになるとトレンドも見えてきますし、会社の課題も自然と浮き彫りになってきます。

 

今月は新規客が全然増えていないなとか、客単価が下がっているなとか、リピート率が落ちているなとか、具体的な問題にきづいてもらえれば、具体的な行動をおこせるのが起業家です。

 

何も行動をおこせないというのは、たいていの場合、何が問題なのかわからず何をしていいのかわからない、迷っていたり、混乱した状態にあるからなのです。

 

こうした視点で社長の焦点を定めてあげる、それだけでもものすごい効果を発揮します。

 

こんな視点をぜひ取り入れてみてください!

 

ー福元友則

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