From:高名一成
おととい、楽天から携帯キャリアとしての料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」の詳細発表がありました。
4月から携帯電話事業(キャリアとして)に参入する楽天の料金プランに発表前から注目がわいていました。
実際発表された料金プランは「月額2,980円」。
そして、データ通信無制限(自社エリア内に限る)。
かなり、安くてお得そうじゃないですか?
僕は自分の携帯料金をあまり気にしたことがないので、携帯各社の料金体系をあまり把握していません。
でも、今回楽天がどんなオファーを出してくるかには興味があったため、大手3社を調べてました。
すると、
・NTTドコモ「ギガホ」:60GBで6,980円(キャンペーンで30GB増量中)
・au「auデータMAXプラン Pro」:無制限で7,480円
・ソフトバンク「ウルトラギガモンスター+」:50GBで7,480円
※2020年3月現在
楽天の「Rakuten UN-LIMIT」に相対する各社の料金プランはこうなっているみたいです。
見ての通り楽天は大手3社より半額以下で提供するのです。
そして、先着300万名がプラン料金が1年間無料になるオファー付きです。さらに、SIMロック、最低利用期間、契約解除料がありません。
これなら、試しに使ってみようという人はかなり出てくるはずです。
楽天がこの様な価格破壊とも言える料金プランを出してきた背景には他の事業とのシナジー効果を考えてのことだと思います。
楽天の業績はEC事業(楽天市場)とフィンテック事業(クレカなど)に支えられています。
つまり、これらが楽天の利益商品になっているのです。
この利益商品をもっと売るために携帯事業をはじめたのが1つの理由のはずです。(携帯キャリアを担うことによるブランド向上と信頼性向上が一番だと思いますが)
携帯市場で顧客獲得をすると、グループ全体のシナジー効果は容易に考えられます。
携帯を買った人に楽天クレカで支払うことをススメてカードを作ってもらい、クレカを作ってもらえば楽天市場にも繋がります。
これを見込んでいるので携帯事業を格安でやることができるのです。
この循環がうまくまわれば楽天グループはさらに飛躍していきます。
他の大手3社は携帯事業が業績の大半を占めているはずなのでこの価格帯に追随することはできないでしょう。
もちろん、楽天がこれでうまくいくかどうかは分かりません。でも、マーケティングのセオリーとしては正解です。
そして、先に顧客獲得の投資をして後から利益回収をするというモデルはこれからの時代を勝ち抜くのに必要なモデルです。
これを税理士事業にどう置き換えて考えますか?
税理士事業の投資と回収モデルは何か、ぜひ考えてみてください。
ー高名一成