From:福元友則
最近話題になっているニュースの中で特に気になっているものがあります。
このニュースが気になっている理由ですが、とてもセールスの本質をついていると感じたからです。
話題になっているのは、歌手の西野カナさんの作詞法についてです。
彼女が自身の作詞法をテレビで公開したところ賛否両論になっているようです。
西野カナさんは、女性に人気の歌手で代表曲には「トリセツ」という曲。この曲は「女心がそのまま表れている」とか「男からしたら面倒くさい」とか大論争を巻き起こしていたそうです。
彼女が女性から人気があるわけは、とにかく女性の共感を呼ぶその歌詞にあるのです。
その作詞法を公開したところまたまた大論争に発展していると。
女性の共感を呼ぶ作詞法、なぜ大論争にまで発展してしまったのでしょうか?
西野さんは作詞をする際、まず企画書を作成するそうです。
そこでまず曲のコンセプトや設定を考えます。
その後に企画書にもとづいた作詞を行います。
ここまでは特にかわったことはないのですが、ここからが従来の作詞法と異なるアプローチで売れる詩をつくる秘訣でした。
彼女は、一旦書き上げた詩をアンケートや友人への取材を行い、多かった回答や意見を歌詞に反映させるという作業を行なっています。
その作業は、マーケティングリサーチと呼ばれます。
地道なリサーチ作業とその結果を歌詞に反映させることが、彼女の人気歌手としての秘密のようです。
従来の歌手は自身のクリエイティビティで作詞をしているのに対して、彼女はここまで手間をかけてマーケティングリサーチをして作詞をしていたのです。
わざわざこんな手間をかけている理由。
もちろんヒット曲をつくるためですが、彼女が発見したヒットの法則。
それは「共感」なのです。
人は自分が共感した人や共感したものを気にいる傾向があります。
自分が共感した人からものを購入したり、共感したものを購入したりする習性を持っているのです。
だから、自分のターゲットが何に共感するのか、これのどこに共感してくれるのか、もっと共感してもらうためにはどうすればいいか。
をマーケティングリサーチしていたのです。
そしてそれを反映させる。
するとターゲットは、この人は私のことをよくわかっていてくれる。だからこの人を応援したいとなるわけです。
税理士事務所でも顧問先の社長に対してもっと興味をもって、相手の状況や心情に共感してあげることによってもっと身近な存在になれます。
特にそれが経営面で抱える同じ悩みだったりすると余計にそうなるわけです。
そして、この社長の共感を引き出すには先生が一番適任です。
社長と同じように経営をしている立場の人だからです。
同じように経営で苦労している話に共感するわけです。
こういう会話は、ちゃんとした面談よりも雑談の最中にあったりします。
ですから営業を強化するというのは、先生がもっと顧問先と会話をする時間を増やすことだったりします。
ぜひお客さんとの直接の会話を増やしてください。
それが顧問先の獲得にも、新規案件の受注にもつながりますよ!
ー福元友則