From:福元友則
以前、お邪魔した事務所で聞いた話です。
「税理士業界も安泰ではないから、変わらないといけないと思うんですよ。でも何をやるのが正解なのかはわからないです。それでも何かやらないと始まらないと思ってます。そんな時にだいたいそんなことやってどうなるんですか?とか、失敗したらどうするんですか?とか言ってくる人がいるんですよ。何もやりたくないんでしょうね。」
みたいなこと言ってました。
先生はこの話聞いてどう思います?
投資はリスクだから新しいことはやるべきではない?それとも投資をしてリターンを引き出すのが経営だから積極的にやるべき?
僕は、経営者の仕事は投資をしてそれ以上のリターンを作り出すことだと考えてます。ですので、もちろんどちらかと言われれば後者です。
ですが、投資をするにしても投資をする時とそうではない時があるとも思っています。
例えばどういう時が投資をする時なのかと言われれば、お客さんのリピート率が一定期間内で高い時です。新規のお客さんが一定期間内で固定客になってくれるリピート率が低いのであれば、今事業や商品に大きな問題を抱えている証拠です。
その状態で、新しい投資をしてもリターンは見込めません。
それどころかかえって悪評を広めかねません。
逆に新規のお客さんがどんどんリピートしてくれるというのはその商品に対して一定以上の満足がある証拠です。売れば売るほどどんどんお客さんが積み上がっていく状態ですから、どんどん投資するべきです。
では、税理士業界はどうなのかといえばほとんどの事務所は、100%近いリピート率ですよね。
こういう状態の時は、投資することでしか売上は増えません。
例えば、顧問先の単価をアップする新商品の開発に投資するとか、新規のお客さんを獲得するために投資するとか。
このどちらを優先するのかを決めることが事務所の方針を決めることだと思います。
もう一つ大事な視点は、リピート率が高すぎる状態が続くとお客さんはマンネリ化してくるということです。
同じ人、同じ商品、同じサービス。
お客さんは最初満足していたものにだんだん飽きてきます。別の新しい何かに興味を示したりします。よその事務所がやってるセミナーに参加したりするのは、この兆候です。
ですので、ある時突然お客さんの離脱率が上がったりします。
顧問先が急に減る時があるということですね。
それは、サービスのマンネリ化、事務所が変わらないことが引き起こしたマンネリ化が原因です。
つまり顧客を維持し続けるためには、常に新しい何かを提供し続けることも重要だということです。
ここまでの話を聞いて先生の事務所は投資するべきでしたか?それとも投資するべきではなかったですか?
ー福元友則
PS.
投資の決断はかなり難しい経営判断です。ですが、一番最悪なのは、決断が遅れ、経営が手遅れになることです。今からでは、もう遅いよ。一度会社をたたんで出直した方がいいという会社や社長をたくさん見てきました。何に投資するのかも大事ですが、いつ投資するのかもとても重要です!
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