From:福元友則
とある有名なコンサルタントが言っていました。
中小企業の成功を決めるのは主に2つ。
・商品の価格を上げること
(価格に合うように商品の品質レベルをあげること)
・その商品をきちんとマーケティングし、売れる仕組みを持つこと
この言葉を聞いた時、思わず深々とうなずいてしまいました。
なぜなら、ほとんどの中小企業の経営の問題は「価格が安いこと」から発生していると思っているからです。
そこで今回のテーマは「価格」に関する話にしました。
きっとあなたにも喜んでもらえると思うのですが・・・
「ビジネスは価格で生き、価格で死ぬ」
商品価格というのは不思議なもので、「競合がこれくらいだから」とか「原価がこれくらいだから」というような理由で適当に決められていることが多いものです。
まだこの仕事をはじめたばかりの頃は、驚きの連続でした。自分の売上を決めるのも、利益を決めるのも価格なのですが、その値付け(プライシング)が適当だからです。
だから、売上についても利益についても悩むんだよと。
しかも、なぜか一度決めた価格は「変えてはいけない」と思い込んでいる人がなんて多いことか。
例えば、「売上をあげたい」「利益を増やしたい」と思った時に、マーケティングのアイデアを考える事はあっても、「価格を上げる」アイデアを考えようという発想になる人はほとんどいません。
なぜならそんな質問をされたことがないからです・・・(逆に「売れないから価格を下げようと思うけど・・・」という質問や相談はよく受けます)
実際、多くの人は価格を安く設定しすぎて苦労していますが、価格を上げることには以下のようなメリットがあります。
①利益が大きく残る
当然のことながら、商品を高く売れば売るほど、残る利益は大きくなります。
実際、その商品原価とお客さんが得られる価値や感じる満足感には直接的な関係はありません。いくらコストをかけて作ってもお客さんがいらないと思えばいらないし、ほとんど原価がかかっていないものでも、お客さんにとって価値のあるものは価値があるのです。
それに同じ利益を出す場合でもお客さんの数が少なくてすみます。そのためサポートにかかる人件費を抑えたり、一人一人のお客さんにもっと手厚いサポートができるようになります。(今よりももっと好きなお客さんを大事にすることができて、しかも顧客満足度が高くなりそうですよね?!)
逆に安売りすると、手間が増えるので「忙しい割に儲からない」という状態になってしまいます。
②広告費がたくさんかけれるようになる
利益が残るということは、それだけ使える現金が手元に残るということです。広告費にまわせるお金が増えることを意味します。(なんで広告しないんですか?なんでもっと広告しないんですか?と質問すると返ってくる答えはたいてい「お金がないから」です・・・)
広告費をもっとかけれるようになると・・・
・単純に同じ広告媒体にだせる広告の量が増える
・いろんな広告メディア(料金の高いメディア)を試すことができる。
・販売パートナーに、多額のコミッションを払えるようになるので、販売量が増える
広告費が増えれば増えるほど商品の露出が増え、見込み客に対する影響力も強くなります。
③いいお客さんが集まるようになる
これはまた後で詳しく説明しますが、商品を買う時に「安さ」で選ばない、品質重視とか内容で選ぶお客さんが集まるようになります。
そういったお客さんは一般的にお金に余裕がある人が多いです。彼らがその商品に満足してくれて、あなたがその後のフォローアップをきちんとすれば、高い確率でまた戻ってきて買い物をしてくれるでしょう。
それに、理不尽なクレームをしてくることもありません。
ちなみに安売り品、セールス品しか買わない、追いかけている人のことをバーゲンハンターとかチェリーピッカーと呼びます。彼らは他社の方が安ければすぐに浮気します。
安さを売りにすると彼らを呼び寄せます。彼らは安いものしか買いません。つまり利益のでないお客さんです。
こういうお客さんを何人集めたとこで結局利益は増えません。
「価値」で選んでくれるお客さんと「価格」で選ぶお客さん、どっちがいいですか?
④高い価格そのものが「ウリ」になる
もしあなたのライバルが、商品を1万円で売っているとします。
彼らはそれぞれがんばって価格をますます下げようとします。
あるところは9,000円で。
あるところは8,500円で。
利益を削って価格勝負です。
でももしあなたがそのジャンルの商品を、5万円で売ったとしたらどうでしょう??
お客さんはあなたのところに注目するようになります。
「なんでこの会社だけ高いのか?」
あなたの会社が高い「理由」を探すようになります。そこであなたは、商品の品質のよさをアピールする機会ができるでしょう。「価格の安さで決めるのは危険だ」というスタンスをとることもできます。
つまり、高い価格そのものが売りになる、ということです。
先生の事務所の顧問料や価格はどうやって決まっていますか?
ー福元友則