From:高名一成
今日、お昼にYahoo!ニュースである記事を見ました。
テレビ朝日が放映していた「おっさんずラブ」というドラマについての記事です。このドラマの平均視聴率は4%で数字的には失敗作だと言われているそうなんです。
テレビ局の収入の柱は広告です。番組のCM枠を広告として企業に買ってもらい、それを売上/利益にしていくのがビジネスモデルです。番組の視聴率が高ければ高いほどCMも見てもらえる確率も高くなるので、企業としては利用価値が高くなります。
すると、当然その番組のCM枠は高く売れます。なので、視聴率がとれる番組作りをすることがテレビ局にとって一番のミッションです。
こういった観点から考えると、この「おっさんずラブ」は視聴率が低いので、そのCM枠は魅力的なモノになりません。ということは価格が安くなっている可能性があります。
ところが、おっさんずラブは低視聴率にもかかわらず大きな収益をあげているそうです。
その収益源は動画配信やDVD、イベント事業などの2次展開から発生しています。
きっかけはSNSで話題になったことで、最終回の見逃し配信やDVDの予約数はテレ朝史上1位の記録になっています。さらに、イベント関連やグッズ販売などで今までにない大きな売上を生み出しています。
業界的に今までもこの2次的な展開で売上を作る事業はあったはずですが、ここまでメガヒットしたことで、第2、第3のおっさんずラブを作るにはどうしたらいいか真剣に考えられているようです。
でも、これは僕たちの業界では当たり前のことです。僕たちは1つのコンテンツを別のメディアを使って届けたり、そのコンテンツを分解/改良することで、新商品を作り売上を生み出しています。
例えば、セミナーを動画撮影しオンライン講座やDVDという商品に仕上げることがあります。
バックエンド商品を分解することでフロントエンド商品が出来上がることもありますし、フロントエンド商品を改良することでバックエンド商品になることもあります。
しかも、これらはマーケティング上、大きな役割を果たす商品になります。
この事例から、税理士業界で考えるとどういうことができるでしょうか?今の商品を使って2次的な売上は作れないでしょうか?分解、改良することで新たな商品を作れないでしょうか?
今の商品をメディアを変えて届ければ2次的な売上が作れるかもしれません。今の商品を分解すれば、もっと裾野を広げられ客数を増やせるかもしれません。今の商品を改良すれば、もっと高額で儲かるバックエンド商品ができるかもしれません。
例えば、税務顧問、コンサル、相続、etc…といった商品で、ぜひ考えてみてください。
これからの税理士事業はこのようなコンテンツ産業に目を向けることや、マーケティング上の役割を持った商品を取り揃えることがとても大切です。
2018年もあと残りわずか。
年越しをする前にこんなことを考えてみてはどうでしょうか?
ー高名一成