From:高名一成
今日は西野さんの講演会の内容パート2。
お客さんから選ばれるために必要なことは、ライバルとの違いを作ること。そして、それをお客さんにきちんと伝えること。
これは、戦略を作るとき、商品を作るとき、商品を売るときにおいて大切なことです。
実は西野さんもこの違いを作ることでお笑いコンビとして一気にブレイクしたそうです。
西野さんのお笑いコンビ「キングコング」はコンビ結成5ヶ月、芸人養成スクール在学中に、あるお笑いコンテストで優勝しました。
養成スクール在学中に優勝したのはキングコングだけで初の快挙だそうです。
これをきっかけにどんどんと知名度を上げていきました。
そのコンテストは漫才を競いあうもので、決勝戦に残ったコンビは10組。
当時の流行はネタの「質」を重視するスタイルだったそうです。
参加した10組のうち9組が「質重視」の漫才を披露する中で、キングコングはそれとは違い「ボケの数重視」のスタイルで挑んだそうです。
「質」で勝負したコンビは9組の中から「質」の高さで勝つことができないと、審査員から評価を得ることはできません。
ですが、「数」で勝負したキングコングは同じ土俵でのライバルはいません。
審査員はまず「質」か「数」の選択を考えたときに「数」の選択ではキングコングはすでに勝ち残っている状態になり、審査員の投票の半分を獲得しているということになります。
決勝に残る10組が同じ様なスキル、面白さを持っているのであれば、このスタイルの違いで選ばれる確率が上がるだろうと西野さんは考えてネタを作っていたそうです。
そして、これがはまり、見事優勝を勝ち取ることができました。
かなり戦略的にやっていたんだなと思いました。
これはビジネスでも全く一緒です。
違いを作らなければお客さんに選んでもらえません。
僕はこの違いを作ることを「お客さんに選びやすくしてあげる行為」だと考えています。
人は何かを買うときに同じ様な商品がたくさんあると、どれにすればいいのか選ぶことができません。
そんな状況になると、多くの人は買い物で失敗したくないので、「今はいいや」と何も買わないという選択肢を選びます。
もしくは、一番安いものを買います。
実はこれがいま、税理士業界におきている出来事です。
なので、ライバルとの違いを作るということが急務になっています。
この違いを作るときのポイントは、
「お客さんから見て分かりやすいこと」
が絶対的なポイントです。
僕たちもそうですが、税理士事務所の商品はとても専門性が高い商品です。
その商品のサービス内容で違いを作っても、お客さんから見たら違いが分からない可能性があります。
なので、お客さんから見て、言い換えると素人から見てもシンプルに分かりやすい違いを作り、伝える必要があります。
もしくは、別の商品を作ることで、事務所自体の特色を出すことです。
これがきちんと作れると「お客さんが選びやすい」状態になります。
そして、このライバルとの違いや特色は、すでに持っている事務所も多いはずです。けれども、多くの事務所はそれに気づいていません。
なぜなら、自分たちで違いを理解するのはとても難しいことだからです。
ですが、この違いは顧問先であればわかっているはずです。違いがあるからこそ、あなたが選ばれているからです。
この違いを作ることはこれからの経営を左右するとても重要なことなので、来週からの巡回監査のついでに、聞いてみてはどうでしょうか?
このシンプルな質問をしている人はあまりいませんが、これを聞くだけで大きなヒントがあるはず。事務所の強みも見えてくるでしょう。
そして、違いを明確にして、「お客さんが選びやすい」状態を作ってあげましょう!
ー高名一成