From:高名一成
税理士業界では今後コンサル業務をやっていかないと生き残れないのではないか?とあちこちで言われています。
僕たちも確かに、コンサル業務は今後の税理士事務所の経営には欠かせない業務だと考えています。
おそらくこのブログを読んでいるあなたも、そんなことを思っているはずですよね。
でも、実際にコンサル業務をやると税理士事務所の経営にとってどんなメリットがあるのでしょうか?
コンサル業務をやることによって多大なメリットを受けることができた事務所の実際の話も踏まえてシェアしたいと思います。
■メリット① 顧問先満足度の向上ができる
ある調査によると、顧問先が税理士を変更する時の理由は、約60%がサービス内容の不満でだそうです。
通常のサービス提供をきちんと出来ていないとしたら、それはもちろん改善しなくてはいけません。
ですが、きちんと出来ているのにも関わらず不満がある様です。
中小企業の社長にとって経営の一番の相談相手は税理士です。
自社の財務状態を全てを把握している税理士には、最大の信頼をおいていますし、毎月顔を合わすので、本来はコンサルで解決するべき相談もしてしまいます。
でも、通常の税務顧問でその分野まで親身に相談にのって解決のお手伝いをすることは出来ませんよね?
なので、その場をやり過ごすだけの様な返事をしてしまうと、満足度は下がってしまいます。
コンサル業務を提供している税理士事務所では、コンサル契約を交わすことによって、業績改善に対するお手伝いに踏み込むことが出来るので、結果的に顧問先の求めているサービスに近づくことができます。
契約に繋がらなくても、顧問先に業績改善をするためのサービスがあることを示すことが出来るので、満足度が下がることはありません。
実際にはこれをやることによって、コミュニケーションの改善や税務顧問だけでは出来ない話も出来る様になり、満足度は上がっているようです。
■メリット② 顧問料が増える
コンサルを提供することができると、1顧問先あたりの顧問料が増えます。つまりこれは客単価アップです。
客単価アップで売上を増やすと利益が大きく増えます。
なぜなら、客単価アップは既存客にやる行為なので高単価な商品を販売することができるからです。
しかも、客単価アップは人件費などの固定費が増えることがほとんどないので、コストがあまりかかりません。
ですが、新規客となると違います。
はじめての取引で単価の高い買い物をする人は基本的にはいないので、安いものしか売れません。
それに、客数が増えるとそれに応じたオペレーションコストも増えるので固定費を含めたいろんなコストが上昇します。
客単価アップで、利益が増えれば、そのコンサルの専門性を高めるための投資ができたり、優秀な人材を雇うための投資に回すこともできます。
結果して顧問先にはより良いサービス提供をすることが可能になるので、顧問料を増やすメリットはかなり大きいでしょう。
■メリット③ 顧問先の質がよくなる
コンサル業務をやると「客層」が良くなります。
これは、いい顧問先が増えるということで、実益のメリットよりも、心理的に大きなメリットがあると思います。
僕たちもそうですが、実際にコンサル業務をやられている方から話をうかがっても、皆、同じことを言います。
理由としては、客単価が増えたから。
これはどんな業界でも同じですが、お金を多く支払ってくれるお客さんの方が「いいお客さん」であります。
そういった方の方が苦情もほとんどなく、商品・サービスへの満足度が高かったりします。さらに、個人的につきあっていても価値観が似ていて話が合うケースが多いんです。
特にコンサルだと毎月お客さんと合って、会社の経営のことや、時には個人的な話もすると思うので、より親密になります。
実際にコンサルをやっている税理士事務所は、こういった顧問先から、新規の紹介をいただくことが多い様です。
お客さんとこういった状態になったら、仕事が楽しくてしょうがないですよね。
ここでは、3つメリットをあげましたが、これだけでもコンサル業務をやる価値はおおいにあるのでは無いでしょうか?
僕は個人的には、自分のお客さんが困っていたら助けてあげたいですし、もっと深く関わりながら仕事をしたいと思っています。
そのきっかけがコンサル業務になり、今後の事務所経営において必要なことだとしたらやらない理由はありません。
何もやらなければ状態は変わらないままですが、やれば顧問先にとっても事務所にとっても大きなメリットがあります。
ぜひ、明日、いや今日からどんな風に進めていけばいいのか考えてみてはいかがでしょうか?
ー高名一成