from 福元友則
先日ある社長の相談にのりました。
「最近なかなか採用ができなくて人手不足で業績悪化している」
ことで困っているようでした。
話を聞いていると他にも色々と問題があるようですが、
色んな社長の相談にのっているといつも思うことがあります。
それは本当の問題ではないのでは?ということ。
丁寧に言えばそれはただの問題であって御社の課題ではないですということ。
相談の中でリソースがない、もしくは少ないといっているのに
課題ではないことにその少ないリソースをさいてしまうのは本当に危険です。
売上増は七難(しちなん)を隠すという言葉があります。
これはかんたんに言えば
「売上が増えれば7つの問題を隠すことができる」
という意味です。
コンサル業界で有名な言葉なのですが、
もともとはマッキンゼーの経営コンサルタントの格言のようです。
「本来は売上が増えている会社や業績好調の会社こそ隠されている問題や後回しになっていることがあるから気をつけたほうがいい」
というような意味で使われていたようです。
ですがこれはマッキンゼーとそのクライアントの話。
年商が何千億円という会社であればそうかもしれないです。
しかし数十億以下の会社で後回しにできるような問題に手をつけるようなリソースの余裕はありません。
数億円やそれ以下であればもっとそうです。
つまりどこまでいってもやはり会社経営というのは売上が1番大事ということです。
売上さえ増やせれば他の7難を隠すことができるのですから。
これは経営上の他のどんなトピックスを持ってきても当てはまらないでしょう。
では売上を増やすためにやらなければいけないことは何かというとマーケティングです。
このマーケティングというのはビジネスのステージによって解釈が変わってきますが、それでもその会社の1番の課題はマーケティングです。
例えばスタッフがお客さんを持って辞めていったという相談があったとします。
この場合、このスタッフへの法的措置の話や倫理観の問題であったり、次の採用をどうするかが話題になるでしょう。
社長はそこが問題だと思っているからです。
でも本当の問題はマーケティングです。
社長がマーケティングにしっかり取り組んでいてその部分を自分でしっかり握っていたらスタッフは独立してもああはできないからと辞めるのを躊躇するでしょう。
事実離職率が低い会社ほど社長がマーケティングをしっかり握っています。
もし中小企業であれば、年商10億円以下の会社であれば、その会社の課題はマーケティングです。
そしてマーケティングの陣頭指揮は社長がとらなければいけません。
ビジネスの根っこの部分だからです。
社長はマーケティングやっていますか?
マーケティングできていますか?
ぜひ顧問先の社長の相談にのる際の参考にしてください。