経営戦略

顧問料が高い税理士の値決めの法則とは?

From:高名一成

 

顧問料を高くしたい。

 

でも高くすると、お客さんが離れてしまいそうで不安になる。

 

「これ、ちょっと高いと思われないかな?」「値上げしたら契約切られるかも…」

 

そんなふうに感じて、結局、周りと同じくらいの価格に落ち着いてしまう。

 

あるいは、一度値上げしてみたけど反応が悪くて元に戻した。

 

これは先日セッションした先生から相談されたこと。

 

あなたもそんな経験はありませんか?

 

もし、そんな経験があるとしたら、、、そのときあなたはどうやって価格を決めていましたか?

 

税理士業界はちょっと違うかもしれませんが、一般的な値決めのやり方でよくあるのが…「原価が○円で、人件費が○円。だから利益をちょっとのせて…」という“コスト積み上げ型”の値決め。

 

確かにこの方法は、経営的には筋が通っています。

 

利益は確保できるし、損はしない。そう思えますよね。

 

でも、このやり方にはひとつ大きな落とし穴があります。

 

それは、企業が考える“価格の正当性”と、お客さんが感じる“価値の妥当性”がズレてしまうことです。

 

企業側は「これくらいが妥当」と思っていても、お客さんが妥当性を理解できず「それを払う理由がわからない」状態になると理想の価格で売ることはできません。

 

お客さんが購買において判断しているのは、ただひとつ。

 

「この価格を払うことで、自分にとってどんな価値があるのか?」です。

 

ちなみにお客さんは、原価なんて1ミリも気にしていません。

 

たとえば、香水。

 

中身はほとんど水とアルコール。

 

原価率は0.1%とも言われています。

 

でも1万円以上でも売れます。しかも、ちゃんと売れ続けている。

 

これ、もしお客さんが原価を基準に考えていたら、「ぼったくりじゃないの?」と感じるはずですよね。

 

でも、実際にはそう思われません。

 

それはなぜか?

 

その1つの理由が“高い価格”そのものが、「これは価値あるものだ」と思わせているからです。

 

価格が「信頼」「特別感」「ステータス」のシンボルになっているんです。

 

この構造を逆説的に表現したのが、18世紀の思想家トマス・ペインの有名な言葉です。

 

「人は簡単に手に入るものに価値をおこうとしない。物に価値を与えるのは、その代価の高さだけである」

 

あなたもきっと安い商品やサービスには「本当に大丈夫なのかな…?」と不安を感じてしまったことはあるでしょう。

 

特にB2Bのように“信頼”がモノを言う業界では、その傾向はより強く出ます。

 

では、どうすれば「高くても納得される価格」にできるのか?

 

答えはシンプルです。

 

価格に“意味”を持たせること。

 

・誰のためのサービスなのか?
・どんな問題をどう解決するのか?
・どんな成果や未来が得られるのか?
・なぜこの価格なのか?

 

こういったストーリーがあって初めて、お客さんはその価格に納得し、価値を感じてくれるようになります。

 

そして、ここが本質です。

 

顧問料を高くしたいなら、高い価格をつける必要があります。

 

そのためには、「この価格を払うだけの価値がある」とお客さんに思ってもらえるストーリーを設計することが欠かせません。

 

それができれば、価格で比較されず、選ばれる理由になります。

 

そして、もしそのストーリーがどうしても作れないとしたら、それは売り方の問題ではなく、商品そのものに課題があるということ。

 

つまり、次に取り組むべきは、高い価格を正当化できる“商品そのもの”を新しく作ることです。

 

マーケティングとは、「どう売るか」ではなく「何を、どう売れるように設計するか」です。

 

あなたの価格設定は、価値を語れていますか?

 

もし語れていないとしたら価値を理解してもらえるストーリーを作りましょう。

 

それからストーリー作れるような商品を新しく作りましょう。

 

-高名一成

PS.
今後の励みになるのでメルマガの感想や質問をいただけないでしょうか?
面白い質問は今後のテーマにさせていただきます!
↓↓↓
https://huow7d66xif.typeform.com/to/Z7Z46eHJ

ニッチインリッチ!前のページ

関連記事

  1. 経営戦略

    もし人間関係で悩んでいるなら、、、

    From 福元友則社長や先生から相談される…

  2. 経営戦略

    税理士業界の2大トレンド

    From:福元友則これからの税理士業界がど…

  3. 経営戦略

    ドラッガーが語る社長の本来の仕事とは?!

    From 福元友則「社長の本来の仕事は、昨…

  4. 経営戦略

    次の収益の柱をつくる3つのアイディア

    From:福元友則これからの税理士業界に漠…

  5. 経営戦略

    コロナの時代を勝ち残る事務所の条件!

    From 福元友則今回はコロナの時代を勝ち…

  6. 経営戦略

    今何を学ぶべきか?

    From:福元友則これは僕がことあるごとに…

サイドバーリンク画像1.001

最近の記事

  1. 営業

    売れっ子占い師のセールストークはこれ?!
  2. マーケティング

    2021年以降のマーケティングトレンドとは?!
  3. 次世代型税理士の仕事術

    結果を出す税理士が心がけていること
  4. 経営戦略

    結婚式とコンサル
  5. 経営戦略

    コロナで生き残る会社、生き残れない会社
PAGE TOP