from 福元友則
先日動物園に行った時のこと。
いつもにはない意外な動物の場所に行列ができていました。
何かと思って並んでみたのですが順番がきて納得。
キリンを上から見れる場所を限定で開放しているとのことでした。
先生はキリンを上から見下ろしたことはありますか?
僕ははじめての体験でした。
なぜキリンはあんなに首が長くなる進化をしたのでしょうか?
普通に考えてあの首の長さだと生活が不便だと思うのですが、、、
キリンの首が長いのは、他の種が届かないところにある葉を食べるためです。
「同じ場所で種の分化が進むほどより多くの生物を養うことができる」
これはダーウィンの言葉です。
熾烈な対立を最小限に抑えるために、種は独自の方法で資源を確保できるように進化した。
同じ縄張りでも食事の時間をずらすことで争いを避ける種もいるそうです。
ビジネスでも同様の考え方が重要です。
同じ市場で差別化が進むほどより多くの会社や事務所が生き残れるのです。
差別化の目的は競争に勝つことではなく、競争を避けることなのです。
差別化で競争に勝つためによくやりがちな間違いが2つあります。
1つが競争に勝つことでNo.1を目指すこと。
ライバルが価格をさげたらこちらはそれ以上に価格をさげなければいけません。
ライバルが新しい機能を追加したらこちらはもっとすごい機能を追加しなければいけません。
もしくは2つ追加しなければいけません。
その結果、事務所は儲かり業界はよくなるのでしょうか?
万が一No.1になれたとしても払う代償もかなり大きくなってしまいます。
2つめは、業界でベストプラクティスと言われている方法をマネすること。
業界のリーダーが提示したサービスやソリューション、シナリオをマネするするのはやめましょう。
お客さんから見ると違いがよくわからないものが増え、そして溢れるだけです。
その結果、結局価格でしか選ぶことができなくなるだけだからです。
競争に勝つためのこうしたやり方はたいていうまくいきません。
自然界ではこうした競争で生き残れないからです。
自然界では何百万という種が存在し、それらは共存しています。
彼らは競争を勝ち抜き生き残っているのではありません。
競争しないようにして生き残っているのです。
自然界では仮に直接対決で勝ったとしても、勝者もダメージを負い、そのダメージは大きなリスクになりえます。
なので直接的な対立はできるだけ避けましょう。
もし避けられないものであったとしても最初から仕掛けるのは得策ではありません。
競争の環境をよく理解しましょう。
競争相手のことをよく知りましょう。
相手のことをよく知って、マネをするのではなく相手と競争しなくてもよくなる方法を考え差別化に取り組みましょう。
顧問先の社長にアドバイスする時の参考にしてください。
また事務所の差別化にも取り組んでいきましょう。