経営戦略

値上げがうまくいく社長、失敗する社長、その違いは?

from 福元友則

 

なかなか値上げができないという相談をよくされます。

 

値上げに踏み切れないという社長もいれば、値上げしてもうまくいかないという社長もいます。

 

値上げに踏み切れないという社長ほど早くやったほうがいいと思うことが多いです。

 

値上げしたらうまくいくのになと思う社長もいれば、値上げしてもうまくいかないなと思う社長もいます。

 

どういう社長は値上げしたほうがうまくいくのでしょうか?

 

反対にどういう社長は値上げするとうまくいかないのでしょうか?

 

人間は必要のないものを買うために、必要なものにかかるお金を節約する生き物です。

 

スーパーで値引き品を買いながら、趣味のコレクションにお金を使ったり、旅行に行ったりしますよね。

 

電気代を節約だ、コピーは裏紙を使えといいながら高級車を買う社長もいますよね。

 

このようにニーズに対してはお金を節約しようとするのです。

 

そして少しでも多くのお金を自分のウォンツを満たすために回そうとします。

 

これは人間の性なのです。

 

値上げをしたほうが売れるようになるものもあれば、値上げをすると売れなくなるものもあります。

 

もうおわかりだと思いますが、ニーズに訴えかける商品は値上げをすると売れなくなります。

 

お客さんがもっと節約したいと思っているのに値上げをして売れるようになるわけありません。
(値上げできないという意味ではありませんよ。)

 

反対にウォンツ商品は値上げをしたほうがもっと売れるようになることもあります。

 

カリフォルニア工科大学は、20人にワインの試飲実験を行いました。

 

20人には値段の異なる5種類のフランス産ワインを試飲することが伝えられた。

 

しかし実際には3種類にワインで試飲が行われ、2種類が2回、1種類が1回与えらました。

 

この実験では、脳内スキャンでその様子を観察されました。

 

2種類は異なる値段を伝えられ試飲しました。

 

実験の結果、20人全員が値段が高いと思って飲んだワインのほうが、安いと思って飲んだワインより大きな満足感を得ることがわかりました。

 

値段によって期待に差が出たのです。

 

たとえその値段が嘘であったとしても、それを信じこむことで、満足度に差が出たのです。

 

ウォンツ商品の場合、値段が高いほうが期待も高くなるため売りやすくなることもあるのです。

 

売っているものがニーズ商品なのかウォンツ商品なのかによって値上げの難易度は大きくかわってきます。

 

できるだけウォンツ商品を扱うようにしたほうがいいですね。

 

顧問先の社長にアドバイスする際の参考にしてください。

 

また先生の事務所の経営に活用してくださいね。

 

 

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