From:高名一成
今後の税理士は二極化していきます。
大きく目減りするわけではないけど、年々顧問先と顧問料が減ってくる事務所。
一方で毎年売上と利益が右肩上がりに伸びる事務所。
この違いは、能力でも、経験でもありません。
違いは、「何を売っているか」ここにあります。
マーケティングでは、商品には大きく2つの役割があります。
1つは集客を目的とした集客商品。
もう1つは利益を上げることを目的とした収益商品。
集客商品は、安価で、導入しやすいのが特徴です。
収益商品は、単価が高く、利益を残すためのものです。
集客したければ、集客商品が必要で利益を増やしたければ、収益商品が必要です。
でも、これがきちんと分けて設計されている会社は、ほぼありません。
僕たちは日々、売上に関する相談を受けていますが、先日もある税理士事務所の方から、車の整備工場の売上アップについて相談がありました。
この整備工場、話を整理していくと、課題は利益を増やすこと でした。
ここまでは、よくある話です。
問題と課題がズレている
では、その顧問先が「利益を増やすためにやろうとしていたこと」は何だったのか。
それは収益商品を売ることではありませんでした。
やろうとしていたのは集客施策。細かい改善。オペレーションの見直し。
どれも重要なことなので間違ってはいませんが、利益を増やすという課題をクリアできるものではありません。
利益を増やしたいのであれば、やるべきことは収益商品を売ることです。
ここに、問題と課題のミスマッチがあります。
(こうしたズレを整理するのが、売上アップ支援の仕事)
だから収益商品を売りましょうという話をするわけですが、、、ここで、多くの会社が立ち止まってしまいます。
それは「収益商品がない」「ウチの業種で収益商品って言ってもな、、、何も思いつかない」
こんな感じで商品がないという問題に衝突するんです。
今回の整備工場であれば、考えるのはそんなに難しくありません。例えば車を売ることができればいいですよね。
車は、単価は高く利益もとりやすいし、現業との関連性もあるので比較的売りやすいでしょう。
でも、これが例えばカフェだったらどうでしょうか。
業種で考えるな、問題で考えろ!
カフェは単価が低いコーヒーがメイン商品なので儲けづらい業態だと言われています。
しかし、そんなカフェも設けるためには収益商品が必要です。
「カフェの収益商品…?」
業種ベースで考えると、考えるのは難しいと思います。
ここでもう1つの視点をもってもらいたいんです。
それは、お客さんの問題解決という視点です。
カフェのお客さんが自宅でも美味しいコーヒーがのみたいと思っていたら、マシン、豆など合わせて売ってもいいですし、美味しいコーヒーの作り方を学べる何かを売ってもいいわけです。
それから、コーヒーに限る必要はありません。
お客さんが車のことで悩んでいるなら、車を売っても構いません。住宅のことで悩んでいるなら、住宅でも構いません。
カフェで考えると出てきませんが、お客さんの問題ベースで考えると、自分の業態では考えられない収益商品がたくさん出てきます。
(サービス提供は自分がせず、紹介してキックバックをもらってもいいです)
しかも、お客さんは問題解決をしてくれたので、とても喜ぶようになりロイヤリティが高まります。
いま伸びている税理士は業務を売っていません。
伸びる税理士は、顧問先の問題を整理し、解決することを生業としています。顧問先の問題と理想をベースに事務所を作っています。
例えば、僕たちのクライアントの税理士は、顧問先の売上アップを支援している人が多いのですが、本来これは税理士業務の範疇ではありません。
でも、顧問先の問題解決をして力になりたいという背景からこうなっています。
ただの税理士ではなく、顧問先の問題解決をする問題解決型税理士なったんです。
その結果、「この先生に相談したい」と言われ新規獲得や顧問料アップにつながっています。
顧問先の問題解決を起点に考え、事務所を作る。やっているのはこれだけです。
これから伸びるのは、問題解決思考を持った税理士です。
自分の業種の領域だけで考えると、「たくさんいる税理士の1人」としか見られず、待っているのは価格競争です。
このブログを読んでいるあなたは、たくさんいる税理士の1人ではなく、「先生に見てもらいたんです。こんな先生探してました」と言われたいと考えるいると思います。
そのために、考えましょう。
来年、あなたは顧問先のどんな問題を解決しますか?
-高名一成
PS.
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