from 福元友則
マーケティングやセールスの本を読むとよくターゲットを絞りなさいとあります。
しかし、ターゲットを絞るのは言うほどかんたんではありません。
心理的な抵抗が大きいみたいです。
ターゲットを絞るとなんだかお客さんが減るような気持ちになるからです。
それともう1つ。
どうやってターゲットを絞ったらいいのかわからないからです。
ターゲットを絞ることで、売上が増えることも減ることもあります。
それはなぜか?
いいターゲットの絞り方があれば、悪い絞り方もあるからです。
闇雲にやればいいというものではありません。
正しくターゲットを絞ると、
お客さんが増えますし、しかもお客さんの方から集まってきてくれるようになります。
さらに、単価も以前より高くなります。
つまり色んな意味でいいお客さんを相手に仕事をすることができるようになります。
マーケティングの最も基本的なフレームワークの1つにSTPがあります。
これはフィリップ・コトラー博士が提唱したもので、初出から50年ほど経ちます。
マーケティングの古典ともいうべきもので、ビジネスをしている人なら誰でも知っていないといけないものです。
しかし、SWOT分析は知っていてもSTPは知らないという人非常に多いんですね。
STPとは、次の3つのプロセスのことです。
セグメンテーション:市場の細分化をすること。
属性や状態などで市場を細かく分類するプロセス
ターゲティング:細分化した市場の中で勝てる場所を探すプロセス
ポジショニング:選択した市場の中でどのポジションをとるかを選択し、宣言する
プロセス
この3つの頭文字をとって STPと呼ばれています。
自社が勝てる場所を探して、そこで戦って勝つというのがターゲットを絞る目的です。
つまり自社が勝てる場所はどこか?
そこでどうやって勝つか?
この2つを考えなければいけません。
場合によっては、勝てる場所をどうやって作り出すか?を考える必要もでてきます。
これはすぐにできることではなく、ある程度継続して取り組むことや時間をかけなければできないこともあります。
税理士事務所の場合、地域で総合的にサービスを展開しています。
サービスの強化には目がむくのですが、それは既存商品の改善が主流。
お客さんである顧問先にとっては、他との違いを認識しづらいところです。
差別化は、お客さんに他と違うと認識してもらうことです。
ですので、顧問先のニーズに応える違うサービスが必要になってきます。
また事業をしていれば誰でも対象になるサービスがメインなので、ついついターゲッティングという視点がおざなりになりがちです。
ぜひSTPをもとにターゲットを考えてみてください!