from 福元友則
今から約2年前の2019年4月。
ちょうど平成から令和に変わる頃のことです。
僕は定期的に本屋に行って気になる本を見つけるようにしています。
普段、本はほとんどamzonで買うのですがこれだとオススメされた本とその関連本ばかりになってしまいます。
ですので、本屋に行ってどんな本が平積みされているかやどんなキーワードがトレンドになっているのかなどを知りにいくのです。
いつものようにふらっと本屋に行くと1冊の本が目にとまりました。
「日本人の勝算」という本です。
表紙に人口減少×高齢化×資本主義と書いてあります。
これから日本におとずれるパラダイムシフトについて書かれている本です。
これから日本はどうなっていくのか?
そのためにやるべきことは何か?
について元ゴールドマンサックス金融調査室長であるデービッド・アトキンソン氏が書いています。
なぜそんな前のことを今話題にしたのか?
それには理由があります。
新しく総理に就任した菅総理の政策ブレーンらしいからです。
つまりデービッド・アトキンソン氏の考え方を知れば、今後日本がどういう方向にシフトしていくのか?少なくとも政府の意向を先読みすることができます。
日本は超がつく高齢化社会と人口減少をむかえます。
しかしそういう時代を迎える準備はできていません。
今までの世界経済は人口増加を前提としたモデルでした。
ですので、今後の日本で今までの常識は通用しません。
例えば、今までの代表的なビジネスモデルは「いいものをより安く」です。
このやり方は人口が増加する時にはうまくいく可能性がありますが、人口減少、それも大幅な人口減少を迎える日本では通用しません。
ここに追加すると、いいものをより安くと思っていなくても、自分達で値付けができないすでに価格競争が起きている商品、サービスは厳しくなるとも読めます。
サービスをよくすることで価格を上げれるのであれば未来がありますが、下がってしまうのであれば難しくなる一方でしょう。
では、氏はどうしろといっているのかというと、
「経済の規模より中身を重視せよ」と言っています。
つまり高付加価値に転換せよ、生産性アップが大切だということです。
また日本には小さな企業が多すぎるともいっています。
このことから考えると、相当数の中小企業がなくなるのではないかと思います。
となると顧問先の数も減ってしまう可能性の方が高いでしょう。
ここからも税理士事務所の生産性を高める必要があることになります。
ですので、今後の経営においては売上もですが生産性を強く意識するようにしましょう。
これが令和のスタンダードになるとおもわれますので。