From:高名一成
アイリスオーヤマって知ってます?
アイリスオーヤマは家電が有名なメーカーです。先日、テレビで特集をやっていて、その戦略が参考になると思ったのでシェアしたいと思います。
僕はアイリスオーヤマを数年前まで全く知りませんでした。このブログを読んでいる人も知らない人は多いと思います。
同社はこの数年、家電事業に力を入れていて軒並みシェアを伸ばしている会社です。なぜ、急激にシェアを伸ばすことができたかというと、その秘訣はお客さんのかゆいところに手が届く商品を開発しているからです。
例えば炊飯器。炊飯器は通常、釜にお米を入れてから適量の水を入れ炊飯します。水の分量によって、炊き上がりのお米がベチャッとしてしまったり、硬くなったりしてしまいます。
ですが、この炊飯器は釜にお米を入れると適量の水分量をデジタル表示してくれるので、その通り入れるだけで美味しいお米を炊くことができます。計測機能もあるので、水を入れていると後◯◯CCという風に計測し続けてくれるので失敗することはありません。
他にもIHヒーターは両側に温度調節ボタンがあるので、向かい合って鍋を食べる時なんかはお互いで細かい調節をすることが可能です。
家電ではありませんが、室内物干しは使った後に片付けなくてもいいように常時設置型を開発してあります。
これらは今までにない画期的な仕様になっていますが、徹底したリサーチとお客さんの立場から考えるという顧客思考が原点になっています。
事実、商品開発部は顧客リサーチを徹底しています。
例えば、炊飯器ではリサーチの結果、一定層の主婦は水を目分量で入れて失敗してしまうということがわかりました。それをデジタルでどのくらいの分量を入れるかを一目で分かる様にしました。
室内物干しは、多くの人が使ったら片付けるのが面倒でそのままにしています。その結果、部屋の中にデッドスペースができてしまいます。しかし、アイリスオーヤマのものは窓枠を利用することで常時設置型を実現しています。しかもデッドスペースを作ることはありません。
それに、彼らの自宅には競合商品が多数あります。徹底的に使い倒し、使っていて不便だと感じるところを自社の商品で問題解決できるようにしています。
こういったお客さんが抱える些細な問題を解決する商品を開発したことで、お客さんから支持を得て大ヒットしています。
商品とは問題解決の手段です。お客さんは問題解決をしたいから商品を購入します。なので、売り手側は問題が分からなければ売れる商品を作ることはできません。
問題を理解し、それを解決できる商品を作ることができれば、この様に大ヒットすることが可能なのです。なぜなら、お客さんが求めているものですから。
この考え方をマーケットインと呼び、マーケティングをやる上でとても大切なことです。
税理士事務所で考えると、中小企業の社長は経営上、何が問題になっているでしょうか?どんな問題を解決すれば今より業績が良くなるのでしょうか?
この問題を解決する商品をぜひ探してみてください。
それが、税理士事務所の主軸の商品となるはずです。
ー高名一成
PS.
アイリスオーヤマがシェアを伸ばしている理由がもう1つあります。
それは次の機会に、、、