From:福元友則
以前、ある税理士さんとお話している時にこんな相談をされました。
「事務所を成長させていくためにも、人材の評価の仕方を決めていかなければいけないと思っているのですが、その方法で悩んでます。」
具体的に人材評価のどんなところで困っているのか尋ねてみたところ、
「評価したい人と評価したくない人の給与が逆になっているのがもどかしい。」
とのことでした。
どういう事かというと、事務所の方針に協力的な人の給与を高くして、批判的/非協力的な人の給与は低くしたいという事です。
ところが税理士事務所は担当顧問先の売上に対して給与を決めることが多く、担当売上が多い人ほど現状を変えたくないため事務所の方針に批判的な人が多い傾向があります。
税理士事務所だと新人で入社して3年で一人前の巡回監査スタッフになると思います。これは何を意味してるのかというとそれ以降は、延々とただ作業をしているだけの人になっているということです。
人財として事務所が期待するような成長をしている訳ではありません。
ただ前よりも効率的に自分の仕事を処理できるようになっているだけです。
成長したい事務所が期待する人財とは、仕事ができる人財です。
仕事ができる人とは、与えられた業務をこなしてくれる人のことではなく、自分で課題を見つけそれを解決していってくれる人の事です。
そして多くの事務所の場合、経営上の課題といえば売上です。
つまりどうやって事務所の売上を増やしていくのか?です。
そのために新規顧問先が増える取り組みをしたり、新しい商品を開発したりする必要があります。
こういう取り組みを先生が先導して行なっていっている訳なのですが、当然すぐ結果が出る訳ではありません。
ですので、自分についてきてくれているスタッフに思ったような給与を出してあげれないのです。
そして、批判していた人にしたり顔され、高い給与を払っています。
しかし本音では、誰でも自分に協力してくれてる人を厚遇したいですよね。
こうした状況で大切なことは、作業と仕事を分けることです。
作業の評価は低く、仕事の評価を高くすることです。
そして作業は成果ベース、仕事はプロセスベースで評価することです。
成長する事務所に必要なのは、成長する人材です。
成長し続ける人材です。
こういう人には、仕事をどんどんさせましょう。
作業しかしない人と明確に区別しましょう。
こういう人材が経験を重ねていくと、それにあわせて事務所も大きく伸びていきます。
そんな人に囲まれて仕事をしていたら毎日楽しくないですか?
ー福元友則
PS.
人の幸福度を計ると、ある程度の年収を超えた場合、他人に貢献する喜びが一番高くなるそうです。こうしたことに喜びを見出せる事務所がお客さんから支持されない訳ないですよね!
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