From:高名一成
僕の自宅の近所には鮮魚の卸売市場があります。
そして先日、その市場に努める仲買人の直営店で魚が美味しいと評判の居酒屋に家族で夕食を食べに行きました。(ちなみにこのお店も近所です)
このお店は海鮮丼が有名でランチ時にはいつも行列ができています。
以前からこのお店に行きたいなと思っていたんですが、まだウチは子供が小さいので外食先でゆっくりすることが難しく、断念していました。
ですが、最近子供も外食に慣れてきた様なので、先日ようやくそのお店に行くことが出来ました。
行ってみると、魚がとても美味しく、普通のお店ではなかなか食べれない様なものもたくさんありました。魚に合わせたお酒もオススメしてくれました。
そんなお店にも関わらず、一品の値段はそう高くありません。この価格帯でこんなに美味しいものを食べれるなら大満足!と思えるお店です。
ですが、一通り食事をして帰ろうと思い会計をすると値段を見てビックリ!
思ったより高いな・・・、と思いました。
そんな頼んだかな?と思い返してみると、、、
食事をしている時に、
「失礼します」
と店員さんが来て、数が限られている商品を「あと○○個」ですといって声をかけてきたり、作るのに時間がかかる炊き込みご飯を「これは作るのに30分〜40分くらいかかるので、この料理に関してはラストオーダーです(席が2時間制のため)」と声をかけてきていたのを思いだしました。
そんな風に声をかけられると、頼まないと損な気がしてついつい頼んでしまいます。それに注文する時には、僕が頼もうとした商品を聞いてから、さらにオススメの商品を提案してきていました。
それは、頼もうとした料理より上位バージョンだったりして、今思い返すと客単価アップやリピートを増やす時のマーケティングのノウハウがふんだんに使われていた様に思います。
営業されているという感覚も受けなかったので、よく考えられてるなと関心しました。
営業がうまいお店がやっていること
これはお店に限る話ではありませんが、営業がうまい会社の特徴は、そもそも営業をする機会を意図的に多く作っています。ここでいう営業の機会とは、お客さんが損をするかもしれない可能性を示唆した営業のことです。
今回の僕のケースだと、数量限定だから頼まないと無くなる可能性がある、作るのに時間がかかるからここで頼まないと後からは頼めないという理由で営業をしてきています。
その理由を知らないと、頼みたくても頼めなくなってしまう可能性があり、損をするかもしれないということですね。
人間は何かを手にいれるための行動より、何かを失ったり損をしてしまうことに対処する行動のモチベーションの方が高いと言われています。
なので、普段の営業活動の中にこういった要素をいくつも入れておくことで、効果的かつ、営業する機会を多く作ることができます。
さらに、お客さんが損をしてしまうかもしれない可能性を教えてあげていることになるので、売り込みではありません。
売り込むのは嫌だなというメンタルブロックも外れて営業がやりやすくなるはずです。なので、営業が進み売上も増えていきます。
こういった営業の機会をあらかじめ設定しておくことが優れた営業の条件です。
僕はこのお店を出てから「高かったな」と思いましたが、営業されている感覚はなく、自分で決めて注文したので何も不満はありません。また近々行きたいとすら思っています。
こういったことを税理士事務所に置き換えると、どんな営業機会を作ることができるでしょうか?また、顧問先に対して、こんなことをアドバイスしてみてはいかがでしょうか?
お客さんに損をさせないために、、、ぜひ、考えてみてください!
ー高名一成
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