From:福元友則
僕が税理士事務所に入所して3,4年目ぐらいのこと。
毎月の税務顧問料は高いのだろうか?安いのだろうか?疑問になりはじめました。
ちょうど3年ぐらい経つと一通りの業務を自分でできるようになり、少し余裕がでてくるんですよね。
たしかこの時期、先輩からたくさん顧問先を引き継ぎました。
なので、先輩と同行する機会が増えた時期でもあるのですが、そのタイミングで質問したのが件名の質問なんですね。
というのも、会議のたびに新規顧問先の開拓が話題になっているので会社としては新規客を増やしたいと思っている。
けど、上司や先輩を見ているとみんな忙しいと言っていて、たしかに担当表とか見てみるともう件数いっぱいいっぱいなんですね。
なので、すごく矛盾してることに気づくわけです。
顧問先を増やすと売上は増えるけど、今はもう人員的にはいっぱいいっぱいの状態なわけで、これ以上新規の顧問先を受け入れる枠がないんです。
なので人を採用しないといけなくなるんですけど、1人採用したら今度は一気に件数足りなくなるんですよね。
つまり
①顧問先を増やす
②売上が増える
③人を採用する
④人件費が増える
⑤短期的な利益が減る
⑥スタッフの給料は増えない
こんな図式になっちゃう訳です。
それはスタッフは誰も顧問先増やしたがらないですよね。
こんな事を考えていたので、今の顧問料は経営的には安すぎるんだなということがわかりました。つまり税理士事務所の経営の問題は月次の顧問料が安いことがなのだということがわかりました。
顧問料が高くなれば、経営陣もスタッフももっと満足のいく経営ができるのになと。
でも初めて営業に同席した時にこの考え方は無理だとわかりました。
相手は、毎月の顧問料をめちゃくちゃ気にしてるんですね。
今の先生にはいくら払ってるからどうのこうのと。
要は今より安くしてほしいってことですよね。
税理士事務所ってほとんどのところは、地域ビジネスをしています。
すごく狭いエリアでビジネスをしているのです。
そのため、同じエリア、狭い地域にたくさん顧問先を抱えているんですね。
なので、当然顧問先同士は知り合いのケースが多いので、あっちは安くてこっちは高いなんてなるとボッタクられてるんじゃないかと思われてしまいます。
つまり、既存の顧問先の顧問料は高くして、新規のところは契約が欲しいので安くするっていうことをやると信用問題になってしまうので、そんなことはできないんですね。
こういう時にやるべきことは、商品ラインナップをつくるということです。
今いる顧客に今の商品と別の商品を購入・契約してもらうことで顧問先あたりの単価をあげるようにすると、この問題は解決するようになります。
なので、商品を作ったり用意したりする力が経営上重要になりますし、それから商品ごとに違う売り方をするという営業力も重要になります。
こうしたことはマーケティング力を身につけることで達成できるようになります。
今の時期、来年は何にチャレンジしようか考えている人も多いと思いますが、上記のような問題を持っている人は、ぜひマーケティングにチャレンジしてもらうと今後大きく業績を伸ばせるようになりますよ。
ー福元友則