From:高名一成
少し前にウチの近所に古民家を改装した複合施設がオープンしました。
複合施設といっても、ふつうの戸建をリノベーションした建物なので、よくある一軒家くらいの広さです。
住宅街の中にある施設で、駅からも遠いし、通りに面しているわけでもないので、近所の人しか知らないような施設です。
その施設の中に1つ飲食店が入っているのですが、ここ最近気に入っていて何回かリピートしています。
料理が美味しい、家から近い、子供にも適したお店、という好条件が理由でリピートしているのですが、一番の理由はそこのマスターと話をして、とてもいいお店だと思ったことです。
マスターはもともと格闘家をしていて、プロとしてアメリカでも活躍をしていた人だそうです。
僕は格闘技好きなので、そんな話で盛り上がれるのが気に入った理由の1つです。
やっぱり、自分との共通点を見つけることができると、話も盛り上がりますし、親近感がわきますよね。
共通点があるというのは些細なことですが、人との距離を縮める時の重要な要素です。
なので、コミュニケーションのうまい人は初対面の人と話す時は、自分との共通点を会話の中で探します。
営業のうまい人は、事前に共通点を調べておいてアイスブレイクに使います。
そんなことをしながら、相手と信頼関係を作っていくのです。(専門用語では「ラポールを築く」と言います)
僕はこのお店を「格闘技」という共通点から気に入りましたが、お店がいいと思った理由はそれだけではありません。
このお店は、様々な理由から満足に食事が食べれない子供たちのために無料で食事を提供しています。
こういった活動をしているため、ただこの施設に飲食店をオープンさせたということではなく、子供を守るための役割を持つお店としてオープンしたそうです。
そんな経緯を聞いたら、僕はこのお店を応援したくなりました。
これが僕がリピートする大きな理由なのだと思います。
このように応援してもらえる事業を作るとリピート率にも影響があります。
リピート率アップのために、マーケティングのテクニックを導入することは大切ですが、お店の思いとかポテンシャルも大切です。
この2つを兼ね備えれば、それは最強の事業ができるはず。
このお店は残念ながらマーケティングとしてのリピート対策はありませんでした。
人を惹きつける強力な魅力があるのにもったいない話です。
多くの事業やお店にはどちらか片方しかありません。
なので、その穴埋めをするのが僕たちや顧問先の経営支援をしたいと思っているあなたの仕事ですよね。
マーケティングやセールスという専門性で仕事をしていると、どうしてもテクニックや、購買感情といった部分ばかりにフォーカスしてしまいますが、今回大切なことはそれだけではないとあらためて思わされました。
ぜひ、この2つを兼ね備えて最強の事業を作っていきましょう。
そして、ぜひ顧問先にも伝えてあげてください。
ー高名一成