From 福元友則
たまに売上はほどんど変わっていないのに儲からなくなってきたという相談を受けます。
社長本人はたいした問題ではなさそうに話をされるのがですが、決してそんなことはありません。
というか経営上とても重要なことだったりします。
というのもこれは単価の問題だからです。
売上が変わっていないのに儲からなくなってきたというのは、おそらく安売りや値引きをして売上を作っているのだと思います。
売上報告だけ聞いたり見たりしていると昨年と変わっていない=異常なしと受け止めてしまいがちです。
でしばらくたってから、例えば決算のタイミングでとか、銀行に試算表を提出するタイミングとかで利益が思ってようにでていないとかお金が思ったよりないとかに気づくことになります。
この時点で手を打てる社長はまだ優秀です。
一過性のことだとみなしてそのうちなんとかなるだろうと高を括ったり、ちょうどその頃に何かアクシデントがあったりするとそれが原因だと勘違いして解決したつもりになっていることもあります。
(というかこういうケースのほうが多いです。)
値下げをすると売りやすくなります。
取り組みとしても価格を変更するだけなので決断すればすぐにできます。
ですから、よくされるマーケティングの方法でしょう。
しかし値下げをすれば下げた価格の分減るのは利益です。
利益が減れば当然資金繰りにも影響がでます。
売上が変わっていないから大丈夫ということは決してありません。
価格や利益の重要性は税理士の先生なら十分にわかっていることでしょう。
顧問先から相談を受けたり、このような状況を目にすれば利益の重要性を伝えていることと思います。
しかし中には値下げをしたつもりがなく値下げをしている社長もいます。
というか値下げをしている会社、儲からなくなっている会社の大半はこちらのケースかもしれません。
これは積極的な値下げとは違います。
積極的な値下げの場合、売上をつくるために価格を決定するようなイメージですが、消極的な値下げは気がついたら値下げになっていたというイメージです。
自分から値下げをしたがる社長はあまりいません。
なぜそうなってしまうのかといえば、価格競争が原因です。
相場にあわせて価格を調整していると気がいたらずいぶん価格が下がっているなんてことは結構あります。
こういう値下げの場合、どれだけ売上を増やしてみたところで利益を増やすのは困難ですし、資金繰りも悪化する一方です。
そのうちよくなることもありません。
こういう時は新しい商品だったり、新しい売り方だったり、新しい事業だったりに移っていくようアドバイスしてください。
減収減益であれば状況がまずいことにすぐ気づけますが、増収減益の場合なかなかまずい状況に気づくのは難しくなります。
もし先生の顧問先でこういう状況の社長がいれば、注意して指導するようにしてくださいね。
PS.
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