From:高名一成
先日、ある会計事務所の先生と職員さんが顧問先向けに作成したコンサルの提案書の添削をしました。
営業では基本的に提案書が必要です。
でも、コンサルやそれに類する商品の営業の現場では、提案書が無くても口頭ベースで契約に至るケースはけっこうあります。
それは提案書を作る手間が省けてラッキー!と思いますが、基本的には作成した方がいいですね。
その理由の一番はサービスや契約の内容でお互いが共通の理解を持つためです。
口頭ベースだとお互いの理解に齟齬がうまれやすく、それが後から揉め事になってしまうことがあります。でも提案書があればそのリスクを減らすことができます。
さらに、きちんとした提案書を作れると単価が上がります。
この「きちんとした」というところがポイントです。
僕が今まで営業を受けた時に見てきた提案書のほとんどは提案書ではありませんでした。
それは、ただの商品の説明書でした。
だから商談の場でも一方的に商品の説明をされるだけなので、ただ売り込みをされているという心理状態にしかなりません。
言わなくても分かると思いますが、これでは契約には至りません。
そもそも、営業とは商品を売ることではありません。
営業とは見込み客の問題解決の方法を売ることで、商品はその方法を実行する上で利用するものです。
したがって本来提案書には書かなければいけないことは、問題解決の方法なのです。
問題を示し、問題解決の方法を提示し、その方法を実行するための手段として商品を売る、、、
ザックリ言うと提案書の構成はこうです。
これらのことを一連のストーリーとして描く必要があります。
この提案書は、問題や問題の原因、解決方法が描かれているので見込み客からすると喉から手が出るほど欲しいものです。
つまり、これだけでもメチャクチャ価値があるのです。
だから、この提案書を使うと価格の高い商品を売りやすくなるし、逆の言い方をすると商品を高く売ることができます。
コンサルやMAS監査を高く売りたいけど安くなってしまうという人はけっこういますが、実はこういったところが原因だったりします。
問題解決の方法をきちんと売れていない、価値のある提案書を作れていないのは単価が安くなる原因です。
この提案書を作ることは営業スキルの向上にも繫がるので、ぜひこれから問題解決の提案書を作ってみましょう。
ちなみに、僕は提案書の表紙で、これは僕の問題解決のための提案書なのか、ただ商品を売り込むだけの説明書なのかが分かります。
表紙で分かるということは商談が始まってすぐです。
商談のスタートで「売り込みか」と思われると、かなり形勢が悪い商談になってしまいます。
あなたも問題解決の提案書を作らないと商談のスタート時点で「ただの売り込みか」と思われてしまうかもしれません、、、
ー高名一成