from 福元友則
最近よく相談を受けることの1つにDXがあります。
DX、ディーエックスってよく聞くけど取り組んだ方がいいのかなというような相談です。
結論から言うと、取り組めるのであれば取り組んだ方がいいです。
優先順位を無視していいのであればみんな取り組んだほうがいいです。
DXはブームではなく、トレンド。
ブームというのは一過性のものですので、しばらくすれば終わるもの。
ブーム商法というネーミングからもわかるようにブームに乗っかるやり方もありますが、別に乗っからなくても特に問題はありません。
しかしトレンドというのは、これからの時代の方向性というような感じのもの。
これからの時代はDXに対応しているのが当たり前という時代になります。
ですから、DX化できるなら誰でもどこでもやった方がいいに決まってます。
しかしDX化したことによるメリットの大きさというのは会社や事務所によって変わってきます。
もっというとビジネスモデルによって変わってきます。
僕はスニーカーが大好きなのでスニーカー市場を例に説明します。
昔、2000年前後ごろは雑誌のメイン企画の1つにスニーカー特集がありました。
Boonとかストリートジャックとかスマートにクールトランスなどの雑誌を見ると必ずそういった特集を組まれていたものです。
でその特集を見ているとよくチャプターというお店の名前を目にしました。
東京や関東近郊の方なら実際にお店に行かれた先生もいらっしゃるのではと思うのですが、スニーカーのカリスマ店です。
チャプターは海外からスニーカーを買い付けして日本でプレミア価格で売るという今で言うせどりのような商売をしていました。
今のスニーカーカルチャーを作ったお店とも言われている伝説の店です。
当時のアパレルの坪売上の最高記録を持っているという噂も聞いたことがあります。
ですが、今はチャプターはありません。
同じ会社がアトモスというスニーカーを扱う正規アカウントの店をやっています。
なぜ伝説をつくったほどのお店がなくなってしまったのか?
それが今で言うDXのせいなのです。
以前は国や地域によって出るモデルや人気モデルが違いました。
例えば日本ではエアマックス95がニュースになるぐらいの人気でしたが、アメリカをはじめとした他の国ではそんなに人気がなく普通に余っていることもあったそうです。
こういうことがたくさんあるので、よそで買って日本に持ってくるというビジネスが成立していました。
ところが時代が変わり2010年代に入るとスマホが浸透し、誰でもネットやSNSで情報発信できたり情報収集できるようになりました。
そのため地域差などの情報格差がどんどんなくなっていったそうです。
みんなが同じモデルを欲しがるようになり、またどのモデルがいくらで取引されているかなどの情報も持てるようになりました。
フリマアプリの浸透もあいまって、ビジネスとして成り立たなくなっていったそうです。
こういういった地域格差や情報格差がDXによってどんどんなくなっていきます。
北海道の社長が沖縄の税理士事務所を調べてお願いすることも普通のことになるかもしれません。
ですのでこういう格差是正がプラスに働くビジネスモデルを展開していたり展開する予定の先生は積極的にDX化をすすめましょう。
そうではなくて今の地域で地域ビジネスを展開していくんだという先生は優先順位が低くなるでしょう。
DX化よりも付加価値のあるサービスを展開していくなど差別化に取り組んでいくほうが効果的だからです。
時間をとってビジネスモデルを見直してみてしてみてください。
そして課題になれば積極的にDXに取り組んでいきましょう!