From:高名一成
税理士業界で「自利利他」は有名なフレーズですよね。
「他」につくすことが自分の利益。
これはビジネスをする上で大切な考え方であり行動指針だと思います。
なので、僕も企画を考えたり、重要な選択をしなければいけない場面はいつもこの言葉を思い出し「他」のためになっているかどうか確認します。
テンションが上がっている時なんかはけっこう「他」を忘れがちになってしまうので、事あるごとに確認することが大切だと思っています。
でも、あなたは利他ではなく利己の方が大切な時があるのを知っていますか?
その時は利他を優先してはいけません。
利己を優先した方が最高の結果を出すことができます。
その時とは、、、
「マーケティング」をする時です。
人が購買行動を起こす深層心理には必ず利己的なメリットがあります。
一見、利他的な理由を述べていても深層心理は利己にあります。
例えば、社員のためを思ってお金をかけて福利厚生を充実させたとします。
一見それは社員という利他に見えますが、そこには利己的なメリットがあります。
社員が働きやすいと感じれば、離職率は減るし、モチベーションが上がってもっと仕事をしてくれる可能性がある、自分の好感度が上がる、とか必ずこういった利己的なメリットがあります。
そして、購買行動においては利己的なメリットで購買を決断します。
だから、マーケティングで大切なのは見込み客の利己的なメリットを知ることです。
そして、利己を刺激するメッセージを届けることでお客さんに買ってもらうことができます。
今、マーケティングという言葉は以前より一般的になってきました。
でも、マーケティングって一体何なの?ときちんと答えられる人はほぼいません。
今、世の中には◯◯マーケティングみたいな形でマーケティングにいろんな名前がついています。
この種類の多さがマーケティングを分からなくしているひとつの原因だと思います。
僕が聞いてもよく分からないものもあるし、「それマーケティングなの?」と思うこともあります。
まぁ、マーケティングはそもそも概念なので定義することが難しいと思いますが、あえていうとしたら、僕はこれまで「問題教育をすること」とか「見込み客と商品のマッチング」だと伝えてきました。
そして、もう1つの定義としてマーケティングとは「相手の利己的なニーズを満足させること」だと言えます。
ですから、販売活動をする時にはこういったことすればいいのです。
これから、何か企画を考えるとき、営業をする時、必ず相手の利己的なニーズを調べてください。
そして、利己的なニーズを満足させるメッセージを届けてください。
そこで関心を惹き、利他の社会性を伝えてあげれば、いいマーケティングができるはずです。
あなたの顧問先の利己は何ですか?
ー高名一成